電車で携帯音を聞くのには慣れた、というよりむしろ、諦めがつく。電車の方がより公共的な場所であるから。本来なら、そこで静けさを求めるべきかもしれないけれど、そういう人はどこにでもいるだろうから気にしてはらきりがない。

帰宅途中に本屋に立ち寄った。入るなり、店内放送の有線の音量に少し辟易とする。畳み掛けるように、携帯着信音と携帯通話中の大声(その内容は、息子が遠くにいる日本酒好きの両親に贈り物をするという心温まる話ではあったのだけれど)が。五分もしないうちに店を出た。

本屋を見れば、その町の文化レベルがわかるという。僕がすぐに退店したのは、その耳障りさが一番の原因ではなかった。その本屋が、僕の地元の本屋だったからである。


地元に向かう電車で雑誌のつり革広告を見ていると、“クリスマスモード”なる表記が。なんだそりゃ。
もういくつ寝ると、お正月モードですね。その前にはもちろん、大晦日モードが控えています。