光は、病室のベットで眠っていた・・・・。
不安になってきた・・・
あと、3ヵ月後にはこの状態で・・・
もう、二度と起きない・・・
話しかけても話しかけても・・・・
もう、その口が開かないなんて・・・
それから何時間・・・
光のお母さんと私はずーと光のベットの横にある
椅子に座っていた・・・・。
何時間も黙って・・・・
そーしてたら・・・
光のお父さんが、病室に来た・・・。
慌ててたようで髪の毛がグシャグシャだった。
その時、少し心の中で笑ってしまった。
でも、光のお母さんも面白かったようで
少し顔がさっきより優しくなった。
なんだろう・・・この安心感・・・
ちょっと心の中にあった悲しみが和らいだ。
でも・・・・
悲しみを全て忘れたのではない・・・。
まだ・・悲しみは私の心にいる・・・。
光のお母さんも、急に真剣な顔をして
光のお父さんに話し始めた。
光のお父さんが話を聞き終えた後・・・
少し黙り込んでしまった・・・。
それは、誰も経験したことだ・・・。
私も光のお母さんも、
光があと3ヶ月しか生きられないと聞いて
黙り込んでしまった・・・・。
光のお父さんは椅子に腰をかけ、
落ち着いて・・・落ち着いて・・・
ってまるで呪文をかけるように
小さく何度も何度も言っていた・・・。
もう12時を過ぎるころ・・・
「奈美子ちゃん、今日はどーする?
ここに泊まっていくの?」
「はい・・・。今日は遅いので・・・
さっき、母にも電話したんで大丈夫です・・・」
光のお母さんが無理に笑顔を作ってるようで
辛かった・・・・・
今日は、色々あって疲れたけど・・・
眠れない・・・・。
眠れないんじゃなくて・・・
寝れない・・・・んだと思う・・・
もう夜が明けて5時になった。
外は太陽が昇りはじめていたころ・・・。
光のお母さんは、朝ご飯を買いにコンビニに行った。
光のお父さんは、寝ていないのに会社にこんな時間に行ってしまった。
病室に残されたのは・・・・私 と 光 だけだった・・・。
眠れないのになんか眠くなってきた・・。
うとうとしてたら・・・
「寝てないんだから、寝ればぁ。」
ベットから声がする・・・
ベット・・・
ベット・・・
って光の声!?
急に目が覚めた。
「ひ、光!?」
「あ~。一晩寝たから朝からいい気分~♪」
「光こそ寝てないよ!」
「だから、俺は今いい気分なんだから起きてていいだろう。」
「ダメだよ!一応、病人なんだから!」
「おいおい。扱い荒いぞ!」
「荒くないよ!」
そー言ったら光が急に笑い始めた。
「ま、いいじゃん♪」
「って、光、驚かないの?」
「え?何に?」
「ここがどこ?・・・とか 俺は何してんだ? とか・・・」
「見れば分かるだろ。ここ病院って・・・
しかも、病院のベットにいるってことは・・・
倒れたとかなんかだろ。
で、そこに母さんの上着があるから母さんも来た
って事だろ?」
「うん・・・。
ま、お父さんも来たけど・・・・」
「親父も来たのか・・・・(笑)」
「え?何で笑うの?」
「いや・・・・。特には・・・・・(笑)」
「え?何か私の顔についてる?」
「なんでも、ねぇよ。」
「・・・・・・・・・・。」
((何か私・・・したのかな・・・?って、これいつものパターン・・・・
ってことは・・・・騙した!))
「騙したでしょ!!」
「ばれたかぁ・・・・」
「でも、光が元気で良かった」
「あ!さっき、分かったふりしてたけど・・・
俺、何で倒れたの・・・・?」
「・・・・・・・・・。」
どーしようもなかった・・・・。
なんて答えればいいのか・・・・
その時・・・・
「あら。光も起きたの?」
光のお母さんが来てくれた。
でも、光のお母さんはなんかぎこちなかった。
「光は病院食だから・・・
奈美子ちゃん、一緒に一階で食べましょ♪」
「え・・・・
俺、置いていくの・・・・?」
「そうよ!光はまだ寝てなきゃ!」
「いや。ここは俺のおかげでこの病院に来てるんだ!
そこは、俺がいなきゃ!」
「あれ??
一人にされるのが嫌なの??」
「ち、違うよ!」
「んじゃ、いいね♪
奈美子ちゃん行くわよ♪」
「は・・・・はい。」
病室を出て・・・しばらくすると・・・
光のお母さんが・・・
「ごめんね。一人にさせて・・・・」
「え?」
「光が起きたころ・・・私、コンビニから帰ってきてたのよ。」
「え?」
「ずーと、二人の話聞いてたわ!
もう、なんてラブラブなの~。」
光のお母さんは無理にいつものように振舞ってた。
「その後、光が
‘俺、何で倒れたの‘って聞いたでしょ・・・。
あのとき、奈美子ちゃん困ってたのに私、助けなくて・・・
ごめんね・・・・。」
「いえいえ!」
謝られたことにびっくりした。
「それで・・・
私たち二人で昨日考えたんだけど・・・・
光には余命3ヶ月ってことは伝えないって決めたの!」