ふぁんしふりぃ~ -32ページ目

ふぁんしふりぃ~

大好きな乙女ゲーについて、マイペースにレポと言うより、攻略や感想を書いてます。
絶賛誤字脱字注意報発令中です! 

LSの方は、イベ等の更新は止まってしまうみたいですね。
私が乙女げーに嵌ったきっかけといっても過言ではないダー芸。
本家もやってましたしね。今はauスマパスでたまにやってますけど……
実のところ、私も少しずつLSからは離れていたので何とも言えない私なんですが、
やっぱり更新が止まってしまうのはやっぱり寂しいです。
LDやってますけど、LSの方がキャラ的に好きだ~!(爆)



Episode15 大好きな人の自由

A 恥ずかしいですね
B ありがとうございます (40)
C 頑張ります

A 見てたんですか (40)
B 何のことでしょう
C 忘れてください

A 困っているだけだった
B 何もできなかった
C 思いきれなかった (80)

野外フェス2日目。
私のリハーサルの時間がやってきた。

(リハーサルとはいえ、緊張するな…… よし。本番だと思って頑張ろう!)

私はステージの上に立つと本番同様、力を込めて歌いだした。

スタッフ1 「すげー声量……あれ誰?」

スタッフ2 「新人?」

○○の声に、周囲もざわめき始める。

夏輝 「頑張ってるな」

張りつめている○○の姿を見て、夏樹は口元を緩めていた。

リハーサルを終えた私は、ステージを降りた。

スタッフ1 「すごいね。リハーサルで鳥肌立ったの初めてだよ」

スタッフ2 「本番も楽しみにしてます!」

私は大勢のスタッフに囲まれて驚く。

「あ、ありがとうございます!頑張ります!」

お礼の言葉を返すけど、気の利いた言葉は出てこない。
手ごたえを感じた私は、本番でも頑張ろうと張り切る。

夏輝 「大人気だね」

声をかけられて振り返ると、そこには笑顔の夏樹さんが立っていた。

「夏輝さん!」

夏輝 「リハーサル見てたけど、すごい注目浴びてたよ」

「み、見てたんですか……」

嬉しいやら恥ずかしいやらで、私はもごもごと口ごもってしまう。

「でも……ありがとうございます」

夏輝 「どういたしまして」

夏輝さんは優しく微笑んでくれる。
それだけでパワーが湧いてくるような気がした。

夏輝 「この調子なら、本番も大丈夫そうだね」

「はい!」

スタッフ 「次、JADEさんのリハ始めまーす!」

スタッフの声が聞こえる。

夏輝 「それじゃ、頑張って」

夏輝さんはステージへと向かう。

「夏輝さんも!」

背中に声をかけると、夏輝さんは軽く手を上げてくれた。
やがてJADEのリハーサルが始まる。

スタッフ1 「すげー……」

スタッフ2 「俺、生音初めて聞いたけど……リハでもすごいな……」
昨日いなかったスタッフでしょうか……素朴なギモン(;´・ω・)

スタッフの動きは完全に止まってしまっていた。

(夏輝さんたちの方が大注目だね)

ふふっと笑いながらリハーサルを見守る。
今度はトラブルもなく、夏輝さんは楽しそうにギターを弾く。
私はそんな夏樹さんから目が離せずにいた。
リハーサルが終わった私は、モモちゃんにメイクをしてもらっていた。

桃瀬 「うん、いい感じね♪」

モモちゃんはご機嫌で出来上がったメイクを眺める。

「ありがとう、モモちゃん」

桃瀬 「○○ちゃんの晴れ舞台だもん、アタシも張り切っちゃった」

(晴れ舞台……)

改まって言われると緊張してしまう。

桃瀬 「○○ちゃん、もしかして気運徴してる?」

「うん……まぁ……」

桃瀬 「そうねー。○○ちゃん、注目の新人アーティストって紹介されてたもんね」

「え?そうなの?」

驚いていると、モモちゃんが携帯画面を見せてくれる。それは野外フェスの公式サイトで、私の写真が写っているページだった。

桃瀬 「ほら、すごいでしょ」

「本当だ……」

そこには大きく注目アーティストとして、私の紹介がされている。

桃瀬「『○○○○、期待の新人!』 だって」

「それは嬉しいんだけど……モモちゃん」

桃瀬 「なぁに?」

「……余計に緊張しちゃったかも」

桃瀬 「あらやだ!ごめんなさい」

モモちゃんは慌てて口を押えた。
そして携帯電話の画面を切り替える。

桃瀬 「ダーリンの顔でも見て元気出して」

画面を見ると、そこには夏輝さんの姿があった。
モモちゃんは、JADEの紹介ページに切り替えてくれたらしい。

(夏輝さん……)

たとえ写真でも顔を見るとほっとする。
私がじっと写真を見ていると、扉がノックされる音が聞こえた。

桃瀬 「はぁい。どうぞ」

何故かモモちゃんが答えると、夏輝さんが扉から顔をのぞかせる。

夏輝 「おはようございます」

夏輝さんはモモちゃんに挨拶した後、私に向かって軽く手を上げた。

桃瀬 「まあ。本物のダーリン登場ね♪私は失礼するから、○○ちゃん頑張ってね」

モモちゃんはそう言うと控え室から出て行ってしまった。

「ダーリンって……」

(モモちゃんってば……恥ずかしいんだけど)

照れていると、夏輝さんが私の隣の椅子に腰を下ろす。

「呼んだ?ハニー」

夏輝さんは悪戯っぽく笑う。

「夏輝さんまで……!」

(悪ノリして……ってあれ?)

私はふと、先ほどまでの緊張が消えていることに気付いた。

夏輝 「本番前だけど、リラックスできてるみたいだね」

「いえ……さっきまで緊張していたんですけど……」

夏輝 「そう?そんな風には見えなかったけど」

(夏輝さんが来てくれたからかな……?)

首を傾げていると、夏輝さんが私の顔を覗き込む。

夏輝 「どうかした?」

「っ!なんでもないです!」

(別の意味のドキドキが……)

私は思わず胸を押さえた。

夏輝 「やっぱり緊張してきた?ラジオ体操でもする?」

「な、夏輝さん!それはっ…… やっぱりあの時、見てたんですか……」

夏輝 「いや、見てないよ」

と言った夏樹さんは、クスクスと笑っていた。

(あの時のラジオ体操は絶対忘れてくれそうにないな……)

見られていたとは迂闊だった。

夏輝 「まぁ、リラックス方法は人それぞれだよね」

「…………」

夏輝 「○○ちゃん、そんなに怒らないで。ね?」

「いえ、別に怒ってるわけじゃ……」

夏輝さんが真っ直ぐ私を見て微笑む。
それが照れくさくて、私は思わず目を逸らした。

夏輝 「お詫びと言ったらなんだけど、俺の失敗談教えてあげるから」

「夏輝さんの失敗談……ですか?」

夏輝 「そう。あれはJADEがまだデビューしたての頃だったかな。
    ライブがすごく盛り上がってて、調子に乗った俺はピックをガンガン投げてたんだ
    そしたらどうなったと思う?」

「え?さあ……どうなったんですか?」

夏輝 「ピックが全部なくなっちゃってね
    しょうがないからフィンガーで弾いてたんだけど、それが逆にウケちゃって
    ついでにJADEの折原夏樹はフィンガーでも素晴らしい演奏をするとかまで言われちゃって」

「すごいじゃないですか
……それのどこが失敗談なんですか?」

夏輝 「いや、俺としてはピックがなくなった時点でかなり焦ったんだよ?
    エレキをフィンガーでってのもあんまりないしね」

「そういえば……」

夏輝 「だから、ピンチはチャンスでもあるんだと思う」

「それを乗り越えた時に、大きなご褒美がもらえる」

夏輝さんの言葉は、水が地面にしみ込むように私の心にしみ込んでいく。

「夏輝さん、ありがとうございます」

夏輝 「こんな話で良ければいつでも」

スタッフ 「○○さん、そろそろスタンバイお願いします」

扉の向こうからスタッフの呼ぶ声が聞こえた。

「それじゃあ、行ってきます!」

夏輝 「行ってらっしゃい」

夏輝さんに背中を押され、私は控え室を後にした。

ステージに立つと、目の前には大勢の観客がいた。
注目アーティストとして扱われていたせいか、予想してたより観客の数か多い。

(よし、頑張ろう!)

イントロが終わると、私は手稲に歌い始める。
観客も私の歌に聴き入り、すべてが順調だった。
曲がサビに差し掛かったその時、私の頬にぽつりと何かが当たる。

(え……。雨?)

次の瞬間には、たたきつけるような雨が降り始めた。

(嘘……)

それでも私は歌い続けたけど、観客は少しずつ減り始めてしまう。
残ってくれているファンでさえも、雨を気にし始めていた。

(どうしよう……中止した方がいいのかな……)

悩んでいたその時、夏輝さんの言葉が頭に浮かんだ。

夏輝 『ピンチはチャンスでもあるんだと思う』

(そうだ……!こんなことで諦めてちゃダメだ!)

歌い終えると、私はバックミュージシャンに次の歌を変えてもらうように頼む。

(セットリストではバラードの予定だったけど……)

エイとビートのイントロが流れると、帰りかけていた観客の足が止まった。
私は力を込めて歌い始める。

(アップテンポだし、デビュー曲だから知名度もあるはず)

私の賭けは大成功だった。
いつの間にか会場は歓声に包まれ、帰ろうとする観客ももういない。
それどころか、戻ってきてくれた観客までいた。

(雨が少しずつ収まってきたかも)

歌い続けるうちに雨は上がり、空には虹が見える。
私は高ぶる心のままに歌い続けた。
そして、この日一番の歓声が私を包んだのだった。

私は自分のステージを終えると、JADENおステージを見に来ていた。
圧倒的な数に私はただ驚く。
観客は溢れかえり、JADEの演奏がはじまるとまたどんどん人が集まってくる。

(他のステージからもお客さんが移動してきている)

結局JADEは、この2日間のうち最高の動員数を記録することとなった。

ステージの上で歓声を受けて、生き生きとしている夏樹さんに見惚れてしまう。

(やっぱり私は夏輝さんが好き……)

改めてそう思った瞬間、会沢さんの言葉が蘇った。


会沢 『あいつを、自由にしてやってくれないか』

(……私が夏輝さんの自由を奪ってる?)


夏輝 「いつかはもっと、大きな会場でやってみたいよね……
    ワールドワイドなステージで、国境も何もなくて……
    人種も越えて盛り上がれたら最高だよね」

夏輝さんが語った言葉を思い出す。
夏輝さんは世界のステージに立ちたいと言った。
その夢を奪うようなことはしたくない。

「夏輝さん、もう一度聴いてください!」

夏輝 「うん、聴くよ。何度でも……」

夏輝 「この日のために今日までいっぱい頑張ってきたんだから」

「そそそそうですよね……」

(うわっ……全然ダメだ……)

手までブルブルと震えだしてしまう。
すると夏樹さんが私の手を取った。

夏輝 「大丈夫」

夏輝さんはそれだけ言うと、私の震えている手をぎゅっと握ってくれる。
ただそれだけで、手の震えがピタリと止まった。


夏輝さんが励ましてくれた時のことを思い出す。

(夏輝さんがいてくれたから、私は頑張れた
だから夏輝さんの傍にいたい……。けど……)

私は歓声に包まれる夏輝さんを見つめながら、会沢さんの言ったことをぼんやりと考えていた。


私は、野外フェス出演者とスタッフすべての打ち上げに来ていた。

スタッフ 「○○ちゃん、ライブすごい良かったよ!」

出演者 「もしかしてあの虹まで演出だったとか?」

思いがけず称賛を浴びて、私はお礼を言って回っていた。

夏輝 「○○ちゃん、お疲れ様」

「夏輝さん!お疲れ様です」

夏輝 「○○ちゃんのステージ、モニターで見てたんだけど本当にかっこ良かった」

夏輝さんは自分のことのように嬉しそうに笑ってくれる。

「ありがとうございます」

私も嬉しくて笑顔を返す。

夏輝 「あの雨の中、よく頑張ったね」

「あれは……夏輝さんのおかげなんです」

夏輝 「俺の?」

「夏輝さん、本番前に話してくれましたよね。ピンチはチャンスだって
その言葉があったから私、頑張れたんです」

夏輝 「○○ちゃん……」

夏輝さんはふわりと笑った。

夏輝 「それは違うよ
    あのステージは○○ちゃんが成功させたんだから……俺は何もしてないよ」

「でも、あの言葉を聞いてなかったら、あんなに思い切ってできなかったと思います」

夏輝 「思い切って?」

「はい。実は曲の順番を変えたんです」

夏輝 「そうだったんだ……やるじゃん」

夏輝さんは私の頭をくしゃりと撫でた。

夏輝 「だったらやっぱり、あれは○○ちゃんが引き寄せた虹だったんだね」

「そんなことないですよ。やっぱり夏輝さんのおかげで……」

夏輝 「いやいや、そんなことは……」

私と夏樹さんはしばらく詩問答を続ける。

「くしゅんっ」

突然、私はくしゃみをしてしまった。

「あ……ごめんなさ……くしゅんっ、くしゅんっ」

私は何度も続けてくしゃみをしてしまう。

(雨に濡れたせいかな……?
JADEのステージを見たくて、髪も乾かさずに行っちゃったし)

「すみません」

ずずっと鼻をすすっていると、私の肩にふわりと何かがかけられた。

「あ……」

夏輝 「それ羽織ってて」

「でもこれ夏輝さんの……」

(カーディガン……)

「ダメですよ。夏樹さんの肩が冷えちゃいます」

夏輝 「俺は暑いくらいだから大丈夫だよ」

夏輝さんは私の顔をひょいと覗き込んだ。
間近に夏樹さんの顔が迫り、胸がドキッと鳴る。

夏輝 「風邪、ひいちゃったかな?」

夏輝さんは私の額に手を当てた。

「な、夏輝さん……?」

夏輝 「熱はないみたいだけど……」

「し、心配し過ぎですよ。私なら大丈夫ですから……」

夏輝 「何言ってるの。心配するのは当たり前でしょ?恋人なんだから」

「っ!」

周りに人がいるせいか、夏輝さんは堂々と言う。

(それにしても恥ずかしい……)

顔を赤く染めていると、夏輝さんが私の背中に触れた。

夏輝 「顔が赤いし……これから熱が上がってくるかもしれないから、ホテルに戻ろうか」

私の背中をそっと押して、夏輝さんは歩き出す。
結局私は、夏輝さんに支えられるようにしてホテルに戻った。

夏輝さんにホテルに連れて来てもらった私は、熱もないのにベッドの上に寝かされていた。

「あの……本当に大丈夫ですから」

夏輝 「あんなに雨に濡れたんだから、用心しないと」

「…………」

(ダメだ……話を聞いてくれそうにない…… でも、ちょっと疲れてからちょうど良かったかな?)

夏輝さんはベッドサイドの身にテーブルの上に、ペットボトルの水やスポーツドリンクなど色々と置いてくれる。

夏輝 「このくらいあればいいかな」

「ありがとうございます……」

(前も思ったけど……夏輝さんって案外、世話を焼く人なのかな……?)

ミィちゃんのグッズを色々と持っていたことや、おもちゃ売り場でミィちゃん用のおもちゃを真剣に選んでいた姿を思い出す。

夏輝 「さてと……」

夏輝さんは椅子をもってきてベッドサイトに座った。

夏輝 「○○ちゃんが眠るまでここにいるから」

夏輝さんの大きな手が、私の頭をそっと撫でてくれる。

(ね、眠れない……!)

胸がドキドキして、逆効果になっているような気がした。

「…………」

夏輝さんをじっと見つめながら、そのことを目で訴えようとすると、にこりと笑い返されてしまう。

夏輝 「眠れないなら、子守唄でも歌おうか?」

「い、いえ!大丈夫です」

私は慌てて目を閉じた。
夏輝さんは優しく私の頭を撫で続けてくれている。
その手のぬくもりを感じているうちに、私はうとうとと眠ってしまっていた。

夏輝 「眠った……かな?」

すやすやと寝息を立てる○○を見ながら、夏輝は口元を緩ませる。

熱があるわけではないことは、夏輝にも分かっていた。
だが、大舞台で緊張した上に雨に濡れて疲れ切った○○が、ずっと打ち上げの場にいれば本当に風邪をひいてしまうだろう。

夏輝 「全く……目が離せないな」

夏輝はもう一度、○○の頭を優しく撫でた。


LDのなっちゃんは策士だったり、腹黒だったり。でも笑顔でお母さんだったり(笑)
好きですわ~(///∇//)