3月17日(日)に中村橋の練馬区立美術館へ

生誕150年 池上秀畝 -高精細画人-



を観に行って来ました。







15:00ちょっと前くらいに到着。

人はぼちぼちいましたが、まあ空いていると言っても良いくらいでした。


池上秀畝(いけがみしゅうほ)は明治から昭和初期にかけて活動した日本画家だそうです。

この人の事は全く知らなかったのですが、荒木寛畝のお弟子さんで、菱田春草と同郷、同時代の人だそうです。(春草と交流があった記録は特に残っていないそうですが。)


最初の展示室で目を引いたのは

No.1「秋晴(赤色)」

という作品。抒情性溢れる作風で、ちょっと川合玉堂の作品を連想させられました。


No.5「がま仙人」という作品はなんと9歳の時に描いた作品だそうで、早熟ぶりに驚きました。


No.11「大江山鬼賊退治図」は屏風絵で鬼退治のストーリーがとても分かりやすく描かれていました。


2階の展示室には、大きな屏風や掛け軸もあれば巻物や細かなスケッチ類もあり、展示のボリュームもなかなかのものでした。


No.13「初冬」

のような空間を活かした、侘び寂びを感じさせるような作品があるかと思えば

No.25「歳寒三友」No.26「盛夏」のような生命力溢れるような作品もあり、多彩な作風が楽しめました。


No.85「匣書手扣」(はこがきてびかえ)は人に売ったり贈ったりした作品をスケッチにして記録したもので、なんと1万4千点もの作品が記録されているそうです。多作にも程がありますね…。


No.96「竹林に鷺図」は屏風の前に畳が敷かれていて、そこに靴を脱いで上がれる展示になっていて、ガラスの中に展示されている他の作品には無い、清冽な雰囲気を味わえました。


展示の最後の方では目黒雅叙園に和多く残されている秀畝作品の映像なんかも観ることが出来ます。


行く前は全く知らない画家だったのですが、観た後はちょっとファンになってしまいました。

展覧会自体もこの一年くらいで観た中では(最近、あまり数を見ていないにしても)、もっとも感銘を受けた展示でした。


生誕150年 池上秀畝 -高精細画人-


は4月21日(日)まで。