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皆さま、おほようございます。
SmileMilkりゅうさんこと広島 隆明です。
いつもありがとうございます。
先週に引き続きノーベル医学生理学賞を受賞した、
バリーマーシャル博士の物語です。
先週記事
ここは西オーストラリア、パース市のロイヤルパース病院。
マーシャルがこの病院に研修医としてやってきたのが、
1982年。
あの「泥のような味がする」という奇妙な液体を飲み干した、
1984年7月。
歴史が動きだしたあの日から2年前のこと。
マーシャルは上司である、ウオーレン博士から、
胃の中にいる‘らせん菌‘の培養を指示されます。
◇◇◇偶然がもたらした成功?◇◇◇
マーシャルはただちに取り掛かります。
100人の人から胃の生検標本を採取、研究を開始します。
最初はうまくいかず、ことごとく、失敗。
ここで、奇跡の偶然が起こります。
普通、細菌の培養時間は、48時間。
しかしたまたま、イースター(復活祭)の休日と重なり、
なんと、5日も、放置されていたのでした。
実は、培養が失敗続きだったのは、
ここに原因があったのです。
後に、歴史的発見となる、胃の中のこの‘らせん菌‘は
培養に時間がかかるのが特徴だったのです。
●●● [天動説] ●●●
現代社会に付きまとう、その犯人こそが、
胃、十二指腸の病気の
原因だというのが、当時の常識でした。
そう、「ストレス」です。
簡単に説明すると、胃、十二指腸潰瘍は、胃酸によって、
自らの胃や十二指腸の壁を壊し、粘膜に潰瘍ができる病気です。
本来、健康な胃は、胃酸などの攻撃を受けても、
胃壁が傷つくことはない。
そうです。
これは、胃壁が粘膜によって保護されているからです。
ところが、バランスを崩すと、胃への攻撃因子が増し、
胃酸によって胃壁が壊されてしまう。
その攻撃因子を増すものが
ストレスとされていました。
この容易ではくつがえされない常識に、ウオーレンとマーシャルは
懸命に取り組みます。
奇人、変人と言われようと、自分たちの説が
正しいことを証明し、医学界の常識をくつがえしたかったのでしょう。
そして、1984年7月。
マーシャルが無謀ともいえるあの冒険をする日を向かえます。
この続きは来週に。
いよいよ最終回です。
最期までお読み頂きありがとうございました。