今回は、TVと任天堂のコラボレーション作品。
夢工場ドキドキパニック(フジテレビジョン)。


夢工場チラシ  夢工場説明


1987年当時、フジサンケイグループの博覧会的なバブルイベント

コミュニケーションカーニバル 夢工場'87』、
24時間テレビ『一億人のテレビ夢列島』など、様々なメディアミックスが展開された。


この作品も、その一環のタイアップ商品として開発・発売された。開発は任天堂。
ファミコンユーザの多い子供達に対して、イベント夢工場の周知を図るため
ゲームの主人公には、イベントのキャラクター「イマジンファミリー」を採用している。


夢工場タイトル  夢工場メイン

ゲームは、縦横スクロールのアクションゲーム。
スーパーマリオと違って、先の画面に進んでも、引き返すこともできる。


絵本「夢宇界の物語」の世界観
夢宇界は、ムウと呼ばれる住人たちの見る夢によって、天気が決まる不思議な夢の国。
ムウたちはよい夢を生み出す「ドリームマシン」を作り、平和に楽しく暮らしていた。
ある日、怪物マムーが「ドリームマシン」にいたずらをし、モンスターを作る機械に変えてしまう。
ムウたちは、たくさんのモンスターに困惑するが、大嫌いな野菜を使いマムーを退治する。


冒険の目的
サルのルーサから「夢宇界の物語」が書かれた古い絵本をもらった、双子のピキとポキ。
2人は絵本の取り合いを始め、マムー退治の場面を描いた『最終ページ』を破り取ってしまう


夢工場op1  夢工場op2


その瞬間、絵本からマムーの手が伸び、2人を絵本の中へ引き込んだ。
異変に気付いた家族の、イマジン、リーナ、ママ、パパも絵本の中に・・・。
こうして一家の夢宇界の冒険が始まる。

ボスキャラクターのマムーを倒し、さらわれたピキとポキを、助け出すことが目的。


操作できるキャラクターは、4人。
それぞれジャンプ力や、物を持ち上げる速さ、物を持っている時の動作など運動能力が異なる
ゲーム中は、キャラクターの変更はできない。
家族4人すべてが、マムーを倒さなければ真のエンディングは見られない


夢工場c兄 イマジン。中心となる人物。

ジャンプ力は最も高く、力は2番目に強い。平均的な能力。特殊能力はない。


夢工場c妹 リーナ。イマジンの妹。

ジャンプ力は3番目。力は最も弱く、物を持ち上げる速度は最遅。
ジャンプ中ボタンを押し続けると、しばらく宙に浮く「空中歩行」ができる。初心者向け。


夢工場c母 ママ。子供たちの母親。

ジャンプ力は最も高く、力は3番目。飛距離が長く、スロージャンプができるが、動作が鈍い。


夢工場c父 パパ。子供たちの父親。

ジャンプ力は最も低い。最も力があり、素早く物を持ち上げる。
物を持っていても、移動速度やジャンプの変化はない。上級者向け。



絵本の中は、7チャプター(1チャプター3ページ)、全20ページの構成。
絵本の最後の1ページが破られた設定から、第7チャプターは2ページのみ。


夢工場map1  夢工場map2

ゲーム開始前に、進行状況が確認。ゲームオーバー時に、セーブできる。


ゲームは、ライフ制を採用し、敵または敵の攻撃、トゲや爆風に当たると、ライフが減る。
全てのライフが無くなるか、穴に落ちるとミスとなり、残機が全てなくなるとゲームオーバーとなる。


敵やアイテムを持ち上げたり、地面に埋まっている野菜を引き抜いて、

それらを投げつけるのが、ゲームの特徴。


夢工場w野菜 夢工場w敵 夢工場wゲジゲジ 夢工場wPOW 夢工場w爆弾 夢工場wランプ 夢工場w1up 夢工場wタイマー 夢工場w鍵

1UPもある。特殊なものはランプ。ランプを投げると、扉が作られ、闇の世界に入る。

闇の世界では、ハートの器があり、取ると最大ライフが1つ増える。

また、野菜は、コインに変わり、ページクリア時に、枚数分スロットができる。


夢工場ランプ扉  夢工場ルーレット

うまくそろえば、1UP。またランプは、各ページに2つある。

夢工場ハート  夢工場無敵1  夢工場無敵2

敵を一定数倒すと、小さいハートがでる。とるとライフ回復。チェリーを一定数取ると星(無敵)がでる。


夢工場ワープ1  夢工場ワープ2

また、ちょっと気づきにくいところから、ページ内を先回り(ショートカット)できるポイントが存在する。

ページ1では、いっきに小ボスの所に行ける。

このように、この作品は、過去の作品の、いいとこどりされている。

また、この作品の、キャラクタやルーレット機能など、今後の作品にも引き継がれている。

フジテレビとの関係を意識してか、開発には、力を入れているようだ。


余談だが、

この作品は、日本国外では、『SUPER MARIO BROS.2』として発売。


夢工場USA


但し、国外での知名度や、版権のからみもあってか、主人公のキャラクターは、

「イマジンファミリー」から「スーパーマリオのキャラ」に変更されている。


なお、日本でいう「スーパーマリオ2」ではなく、この作品が『2』はとして発売されたのは、

「スーパーマリオ2」の難易度が高すぎたからのようだ
後に、日本では、スーパーマリオUSA』として、逆輸入され発売されている。