学校に行けないのは「誰のせい」でもない
「うちの子が学校に行けなくなったのは、私のせい?」
子どもが不登校になると、
「私の育て方が悪かったのでは?」
「甘やかしすぎた?」
「もっと厳しくすればよかった?」
と自分を責めてしまう親御さんは少なくありません。
逆に、
「子どもが怠けているだけ」
「やる気がないから行かないんだ」
と、子どもだけの問題として捉え、
子どもを責めてしまうこともあります。
でも、本当にそうでしょうか?
家族は「ひとつのチーム」
不登校は「子どもだけの問題」でもなく、
「親だけの問題」でもありません。
実は、「家族全体の仕組み」に目を向けることが大切です。
家族の中の「見えないルール」が影響している?
家族はひとつのチーム。
無意識のうちに「暗黙のルール」や「役割」が決まっていることがあります。
・お母さんが我慢役になっている
・お父さんは忙しく不在がち
・子どもが親の期待を背負って頑張る
そんな役割分担の中で、子どもの心や体が限界になり、「学校に行けない」という形でサインを出している場合もあるのです。
不登校支援で注目される「ESO(エモーショナル・ソーシャル・オーガナイゼーション)」とは?
家族支援の中で注目されている考え方に
「ESO(Emotional Social Organization)」 があります。
簡単に言うと、
「人の気持ちや行動は、その人だけのものではなく、家族や周りの人との“空気感”や“関係の流れ”の中で形づくられている」
という視点です。
たとえば不登校も、
家族の中の無意識の期待やプレッシャー
家の中での我慢や遠慮
学校や友達関係で感じている息苦しさ
こうした「周りとの関係性の中で育った感情」が重なり、「もう頑張れない」「学校に行けない」という形で現れることがあります。
まずは「話を聴くこと」から始めよう
でも、話してくれなくても大丈夫。
「まずは話を聴くことが大事」とよく言われますが、実際には子どもが何も話してくれないことの方が多いかもしれません。
でも、それで大丈夫です。
子どもが話せないのは
「信頼していないから」ではなく、
「どう話したらいいかわからない」
「話す元気が出ない」
という場合が多いです。
大切なのは、
無理に聞き出そうとしないこと
「話したくなったらいつでも聞くよ」と伝えておくこと
日常の中で一緒に笑ったり、ごはんを一緒に食べたり、安心できる時間を増やすこと
これだけでも十分です。
子どもは「親が話を聴く準備ができている」ことを敏感に感じ取っています。
「子どものSOS」であり「家族のSOS」でもある
不登校は「子どもが弱いから」出るものではなく、
「今のままでは限界がきている」という大切なサインです。
その声に耳を傾け、
家族全体で「今のやり方を少し見直す」ことが、遠回りのようで近道になることがあります。
不登校は「解決しなければならない問題」ではなく、「大切な何かを見直すタイミング」かもしれません。
あなたとあなたの大切な人が、
安心できる居場所を取り戻すための一歩を、
一緒に考えていけたら嬉しいです。
最後まで読んで下さり
ありがとうございます![]()

