今朝通勤路で左2輪を田んぼに落っことしてる車を見ました。それをきっかけに15年近く前のことが突然鮮明に思い出されてしまいました。
 当時、前職で山口県防府市に転勤、全く知らない土地なので車やバイクであちこち走り回っていました。山口県は昔から有力政治家が多く、そのせいか道路が大変にきれいです。山道も「ずばーん」と直線道路を通してしまうので移動は楽なのですが所謂「峠道」と言う感じではなく少し物足りないのも事実。そこで幹線から外れた、旧峠道を探して山沿いの地域をよくうろうろしていました。
 その日も仕事の後(毎日10時過ぎまでサービス残業の日々..)夜中11時半頃、クルマで「四ッ辻」あたりを2号線から北にそれてうろうろしていたら長く続く細い道の先が個人住宅の敷地に突き当たって行き止まりになってしまいました。「これはイカン、深夜に人の家の庭で何をやっておるのだ」とUターンを試みた所、右フロントを田んぼだか畑に脱輪。3輪は接地してるし、レガシィセダンの四駆だったので大丈夫だろうと思っていたら右フロントが空転して脱出不能。LSD入ってたわけじゃないし。そうこうしているうちに電灯が点いてそこの家のご主人と奥さんが出てきて「何をしておるのか」と。当然ですよね、真夜中に自分ちの庭に何者かが入ってくれば。そこで「2号線に出ようとして道に迷ってしまい(ちょっとウソ)、Uターンしようとして落っことした」と話すと「それは気の毒だ」と板なんか貸してくれて脱出を手伝ってくれました。今ほど物騒な世の中でも無かったし熊谷ナンバーで20歳台半ば、「なれない土地で困ってる若者」に見えてのでしょうがものすごく嬉しかったのを憶えています。割とすんなり脱出してよーくお礼を言って帰りました。
 今では山口に行く機会も無いし、行ってみたところで場所も覚えていない、多分先方も忘れてる。でも何かのきっかけで突然思い出す「どうでも良い話」です。最近歳のせいかこういうこと多いです。