心の中で
様々な気持ちが渦巻いて、
一つになろうとする。
でも、到底は無駄な努力。
歯痒いほどの稚拙な直情は、
金属ブラシで丁寧に磨かれた
血まみれの素肌よりも
ずっと深い恍惚感を与えてくれる。
涙にもならない怒りなんて、
乾いた砂よりも細かくて、
シッカリと閉じた指の間から
サラサラと零れ落ちて行く。
ツルツルのリノリウムの床は、
真夜中に続く長い廊下。
壁の赤いランプが、
無数のうめき声を際立たせる。
闇に灯る蝋燭の炎は、
とても暖かく感じられるのに
手を伸ばして届く事など、
誰一人一度だって無い。
抑えることの出来ない、
誰にも届かない気持ちが、
僕の体を満たしているから
ここに立っていられるのも事実。
空っぽの肺で深呼吸。
昨日は昨日のままで、
明日はずっと、
いつまでも明日。
僕の思いは、
溜め息の様なもの。
少し離れれば、
誰も感じない程度のもの。