季節がようやく秋めいて、涼しくなってきましたが、今年の夏は例年以上に暑い夏だなと思いました。


今は事務職の私にとって、今年はずっと太陽を見てない気もいたしましたが、それでも日差しを感じました。




夏に仕事というと、ちょうど2年前、警備員として働いていた頃のことを思い出します。


いろいろとバイトは経験してきましたが、警備員の最初の印象といえば求人誌見るからには高時給、さらには1日から勤務OKとかで、それはおいしいだろというまあ軽い気持ちと不遜な気持ちから警備員に応募したものでしたが…




実際に応募し、電話で面接の連絡を受け、早速行ってみると、採用面接自体は比較的スムーズでしたが、法定講習が義務付けられてとかきっちりありましたので、1日のみ勤務で即給与という幻想は見事に崩れ…(とはいえ研修受けたら即日研修手当分の給与は支給される)やっぱりしっかりしているなと思いました。




最初の日の講習では、警備員の歴史や道路交通法など、講習はさながら学校の講義のようでした。


私たちを担当した講師は、部隊長と呼ばれる人でした。 警備員は各自の都合に合わせて勤務日程を自由に決め、それに合わせて現場の人員配置を行います。その人員配置を専門にやっているのが部隊長で、その人が講師でした。




警備員という安全を守るという仕事柄なかなか堅い講義が続くかと思いましたがだいぶ違いました。 「制服はコスプレです。だからみなさんの想像通りの警備員になって下さい」 という言葉、なんか緊張ほぐれてやってみようという気になったのです。


部隊長は、「最初は腰掛けのつもりだったけどいつの間にか正社員に…ですよ」と話していました。 ユーモアある人で、私は少し不安だった警備員の仕事にだんだんやる気も出てきました。 部隊長もエピソード聞く限り、なかなかすごい人だなと思いました。 警備員というのは心身ともに強い人たちなのだなと思ったのです。




2日目以降は集団行動(回れ右とか右向け右とか)でした。 そして3日目には、警備員の基本動作の敬礼! 私は利き手が左なので、右での敬礼がなれなくて大変でした… 敬礼や誘導棒の実習はそれだけで1日を費やすものです…


炎天下の中、川原やビルの屋上で集団行動するのは、さながら軍隊にでも入隊したようでしたが、 たるんでいた普段の生活にはいい刺激だったと今では思います。




4日間の法定研修が終わり、実際に現場に出勤しました。 比較的長くいたのは建設現場でした。ちょうどビル建設の現場と配管工事の現場があって、私たちの会社は配管工事の現場の方に行きました。 建設現場というのは、作業業務も多岐にわたるため毎日のように新しい職人さんが入構してきます。


毎朝の朝礼では必ずその人の紹介があります。 警備員も新人は紹介されるのです。 自分が呼ばれるとは思わなかったので、「本日より警備の方に新しく入られる方がいます。それでは前へ」といわれたときはびっくり…


前に立ったときは大変緊張しました。




その後はラジオ体操がありましたが、さまざまな業種の人が一同にラジオ体操する姿は壮観ですw とはいえその現場、初日からいきなり隣のビル建設の現場の方の警備会社が早速指令ミスをしたようで、 そちらの会社の警備員が混乱していました…


私たちの会社の指示は正しかったようで、仕方なく私が正しい集合位置を手書き記載し、詰所に掲示したのでした。 とんだ付帯業務だなぁとか思ってみたり…




警備というのは何もないというのが一番正常なのです。 私のいた建設現場の詰所は、高いところにあったので見晴らしがいいところでした。 そこでは作業責任者の人が必ず勤務しているので、よく報告に行きました。 お弁当の注文表があって朝に注文しておくと昼には届いているのですが、味噌汁を責任者の人が手作りしてみんなに振舞ってくれていました。なんだか暖かい思いのする現場でしたねぇ。


あとは重機運転する作業員さんは結構イケメン率が高くてびっくり… とか思ったりしてましたねwwww




他には鉄道現場にも行きました。 そのときは踏切道の交通整理でした。


そこは隊長が面白い人でよく話しましたが、 警備員は勤務開始と終了のときに、電話で必ず上番報告と下番報告というのをします。 つまり確かに勤務開始・終了したというのを司令室に連絡するわけです。 ですが何度か私の携帯電話には「もう現場着いていますか?」と確認の電話が司令室からありました…


現場によっては隊長が一括して報告をするのですが、 あれは隊長、何もしてなかったんじゃない…と密かに思っていたりしますw




そんな私でしたが、実家に戻るため警備員を退職することになったとき、 期間も短かったのでお詫びの言葉もとか思ったのですが、 退職願を提出し、部隊長のところに挨拶したとき、部隊長は特に何も聞くことなく止めることもなく、たった一言私に言ったのです。


「達者でな!」 と


私は今でも、部隊長のその言葉が忘れられないでいます。


そのときは私は「はい。」と一言だけ返事しました。むしろ退職理由をきかれたりすることなく済んだという気持ちでしたでしょうか…


でも時は流れるけど、いえ時が流れるにつれいつまでも耳に残り続ける言葉です。


かっこいいというのか 男の去り際の言葉なのかと…


いつかこう言える人になりたいと願いました。だから私は警備員を退職するときに決めたのです。いつまでも達者で暮らしていたいと。 あの時「はい」と返事した。部隊長と交わした男同士の約束であると。




時は流れて2年目


俺は達者で暮らしているのかとか今も考えます…


部隊長の言葉、今は言うことができない。


「達者でな」


一度だけ言っただろうか。


でも私が言ったその言葉は中身がない心のこもってない言葉だったと思う…




今の仕事は1年契約の雇用です。


来年も契約更新してここにいるか、他に移ってすなわち正職員となるべく活動してキャリアアップするのかはすべて私のモチベーション次第ではありますが、 私は自分の目標に向かって頑張りたいです。




いつか部隊長のように言える日が来るまで…




夢や目標を持ち続けているときが一番幸せなときですよね。