スマホ依存症で人付き合いが苦手で冴えない青年フィル。

故障してスマホを買い替えたところ、スマホには人工知能AI“ジェクシー”によるライフコーチ機能が搭載されていた。“彼女”の的確な助言により、少しずつ変化し自分に自信を持つことができ恋人もゲット。

しかし、あろうことかAIである“ジェクシー”がフィルに恋をしたことで一変。嫉妬に駆られたジェクシーは、すべてのハイテク技術を駆使しフィルを独り占めしようと暴走する、というドタバタ・コメディ。

 

 

主人公フィルを演じるアダム・ディヴァインについては、「マイ・インターン」でアホなキャラと顔芸で爆笑させてもらった。今作も爆笑を期待したが、主演となるとそうそうボケまくることもできないみたいで、お笑い要素は控えめだった。

 

代わりに、いじわるなパワハラ童貞上司を演じるマイケル・ペーニャがエンドロールまでクスクス笑わせてくれた。

 

 

作品については、終始フィルとスマホ(中身はAI“ジェクシー”)の漫才が繰り広げられている。ジェクシーは、例の音声案内と同じように感情のないクールな声で、Sっ気たっぷりで毒舌と、下ネタ・放送禁止用語を連発する。とにかく彼女のキャラがナイス!それに振り回されるフィルが、かわいそうでいて羨ましくもある(笑)

 

また、スマホ販売員のおばちゃんがこれまた最高のキャラで、こちらも尋常じゃないくらいの毒舌でフィルを叱咤する!

 

 

ヒップホップアーティストのKid Cudi(キッド・カディ)が本人役で出演しており、フィルが彼に、「友達がキッド・キューディ」と間違って呼んでいたと漏らすシーンは、自分も最初はそう呼んでた、と共感(笑)

 

ストーリーは単純で、冴えない男がジェクシーの助言で積極的になり、さらには友達と恋人ができて自信をつけていくという、まあサクセス・ストーリーになるのか?だが、所々で笑わせてくれるので飽きずに鑑賞することができた。

嫉妬に狂ったジェクシーが、会社のPCやカーナビを乗っ取り、フィルを追い詰めていくというアイデアは面白い。カーチェイスシーンなんか、無駄に金かかっているなあと(笑)

 

 

恋人がセクシー画像を送ってきたので、自分の股間を自撮りして送ろうとするアホなシーンや、スマホに充電ケーブルを挿したり抜いたりを繰り返しジェクシーが昇天するシーンは、一体何を見せられてるんだ・・・と、半ば呆れてしまったが、それはそれで良しとしよう(笑)

 

上記の通り、下ネタのオンパレードのため観る人を選ぶかもしれないが(笑)、抵抗がなければ十分に笑わせてくれるし、ハッピーエンドで後味も悪くないため、何も考えずに観るにはオススメ!

 

評価★★★(星5つが満点)