エリートサラリーマンが、交通事故で極悪刑務所に収監され、ギャングと暴力が入り乱れる世界で生きていくために冷酷になっていく話と、出所してからのギャング、家族へけじめをつけるまでを描くクライムサスペンス。
過去と現在が交互に描かれており、終盤まで主人公がギャングになった理由が描かれていないため、そこが気になり全く飽きずに鑑賞することができた。
バーン・ノーティスのアホ面主人公が冷静でヤバいギャングのまとめ役で、いいな!って思う映画に良く顔を出すすぐに頭に血がのぼるギャング役でジョン・バーンサルが出ていたりと、主演同様、脇役も決して豪華ではないが地味にいい俳優で固められている(笑)
最も印象に残るシーンについて、最後の主人公の血みどろシーンももちろん印象深いが、やはり刑務所内で暴動が発生した際の囚人のナイフの使い方。日本だと、お腹を一回ブスッとおもいっきり刺して終わりだが、この映画とにかく何度も同じ箇所を刺しまくる。恐ろしい…
家族の元に戻ってめでたしめでたしとはならず、最後に過去のつけが回ってくるためハッピーエンドではないが、なぜか鑑賞後少しの爽快感がある。
一つ惜しかった点は、主人公がなぜあそこまで別人のように変貌を遂げてしまったのかを更に掘り下げて欲しかった。
評価★★★(星5つが満点)