点滴したまま着替えができる子供服(ベビーウェア)の作り方を紹介します。ユニバーサルデザインですね!

市販の前開きロンパースの肩部分を開けられるようにカスタマイズするだけなので、一から作るよりはハードルが低いと思います。

 

入院中にこれを着ていると、お風呂やレントゲンの際にとても楽!と看護師さん達に大好評ですし、

なにより、汗をかいたりちょっと汚れた時、ナースコールせずに勝手にお着替えさせてあげられます。

入院中は何かと煩わしい事が多いので、看護師さんの顔色を伺う事なくお着替えさせてあげられるのは、精神衛生上とても良いです。

 

 

※点滴はやり方がわかっていても、勝手に外したり止めたりするのは絶対にダメー!

普通の服でお着替えしたい時は、億劫だけど看護師さんを呼んで下さい。

点滴が痛い・漏れている・逆流している等、なんかおかしい時にも速やかにナースコール!

 

 

 

 

材料として、市販の長袖ロンパースを用意します。

 

袖の部分は肩の加工のための素材として使うので、完成形は半袖になります。

小児病棟は冬でもとても暖かいので半袖で大丈夫だと思います。

 

 

袖をカットします。

残す部分と切る部分が同じ長さになるようにして下さい。

 

肩の1番上を真っ直ぐ切ります。

 

袖の部分は、さらに縦に切ります。

 

そのままですと、よく見るとちょっと台形になっていると思うので、

だいたい長方形になるよう、幅の広い部分を切り取って調節します。

あと、縫い代の部分も厚みがあるので切り取ります。

 

袖口だった方を襟側にして、肩部分に縫い付けます。

反対側も同様に。

 

 

(この部分の縫い代、厚みが出てしまうので切り取った方が良いかも)

 

 

背中側の肩にも同様に縫い付けます。

 

 

 

こんな感じにくっついたと思います。

(ここまでの説明がよくわからなかったら、この画像を見て推察して下さいスミマセン)

 

 

 

袖口部分を三つ折りにして縫います。

 

反対側も同様に。

こんな感じになります。

 

肩の部分を三つ折りにして縫います。

 

こんな感じになります。

 

前後で同じ幅で、ホックやマジックテープを付けて完成です!

 

この画像では見栄え優先でプラスナップを打ちましたが、

完成して開け閉めしてみたら、わりと面倒くさい感じがしました。

マジックテープだと一気にビャって脱がせられるから楽なんだよなー

ただ、着心地はホックやスナップの方が良さそうかなー

お好みでどうぞ。

 

なお、病児は緊急でレントゲンやCTを撮る可能性があるので

映り込まないよう金属のボタンやホックはやめておいた方が無難です。

 

 

こんな風に、完全に一枚の布になるので、お着替えの時の難関

「腕を袖口に通す」作業が不要でとっても楽ちん!

 

子供を開いた服の上に仰向けにドンと寝かせたら、

あとはプチプチ留めていくだけ。

寝ている赤ちゃんも起こさずに着付けできますよ。

 

 

※このお洋服は裁縫は趣味程度の素人が作っています。

至らない点もあると思います、カスタムは自己責任で行って下さい。

もっとこうすればいいのに、という点に気づいたら、自分なりにやり方を変えてもらってかまいません。

 

点滴やモニターを付けている人だけでなく、

ギプスをしていて腕が曲げられなかったり

病気や元々の障害で関節の動きが悪い人なども

負担が少なくお着替えができると思います。

 

自分で作っておいてなんですが、コレ、

アンちゃんが新生児の時に欲しかったわ。

 

 

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アンちゃんは心臓の手術をしたので

 

術後入ったICUでは、胸に圧力がかかるポーズ厳禁でした。

具体的には、おむつ替えの時、傷に負担がかからないよう、あまり脚を上げられない。

 

そのため、オムツが浅くしか履かせてあげられず、背中から漏れてしまう事がたびたびあったそうです。

 

 

衛生を保つために、看護師さんが速やかにお着替えしてくれますが、

着替えのために点滴を切り離すと、本当にほんの僅かですが、点滴に空気中の雑菌が入ります。

通常ならまったく問題ない程度ですが、大きな手術をしたばかりの子供には、どんな僅かでも雑菌は体の負担になります。

 

その点、うちのアンちゃんは、この肩で開くロンパースをたくさん用意して、ICUに預けていたので、毎回、点滴を繋いだままでお着替えできていました。

 

 

ほんのちょっぴりだけど、私の作った服で、1番大事な時に子供が雑菌から守られてくれていたなら、こんなに嬉しい事はないのです。