彼のことが好きなのかわからなくなってきた。

彼とつきあうようになって、どんなに魅力的な男の子に会っても興味が無かったけど

あまりにも愛情表現が乏しいと、「もう好きではないのかな?」

と、こちらの気持ちも冷めてくる。

そんな時に何を話しても、マイナスにしかならず

彼のいやなところばかり見えてくる。

そこで距離を開けて本当にどうしたいのか、自分の気持ちを確かめた。

答えはとりあえず会いに行くこと。

離れてる距離のためにこうなってるのか、ただ単にお互い気持ちが冷めたのか

終わらせるにしても、もう1度会って

それから彼と続けていくか、他の誰かを好きになるか決めよう。

会いに行って会えなければゲームオーバー。

携帯で着く日を送ったのに1日返信が無い。

電話してみたら携帯が使われていない。

とうとう携帯代も払えなくなったのかな?それとも遅すぎた?

会えなければそれで終わり。友達と遊びに行けばいい。

会えたなら、彼との感じでどうするか流れにまかせよう。


彼とは友達だった。

私の男のことも彼は知っていた。

でも、彼の住む高層ビルに行き、いつも皆で一緒にいる大きなベッドルームに2人でいたら、

自然と私の手が彼を愛撫し始めた。

口や手で彼をもて遊んでいたら、彼の弟が帰ってきて、私たちを見て固まっていた。顔も体も。

私たちは意に返さず、ちらりと彼に笑顔を送り、そのまま続行した。

夕日が当たるベッドの上で、TVを見ながら淡々と。

欲情もなく、興奮もなく、情熱も無い。ただなんとなく、遊んでいた。

彼はその後

「俺の女になってくれ」と言った。

「いいよ」と答えた。

そのまま彼のバーに飲みに行き、いちゃいちゃしていたら

元彼女のフランス人が来た。

彼は彼女を外に連れ出し、そのまま帰ってこなかった。

次の週、やっと連絡が取れた彼は

「彼女と戻ることにした。」と言った。

「わかった。」

そうして私たちは、またただの友達に戻った。






彼と知り合ったのはNYのクラブで。

バーの前でただ踊る人達を見ていた彼の横顔の美しさに、私の目は釘ずけになった。

彼が煙草に火をつけようとした時に、ツカツカと彼の前まで行きライターで火をつける。

驚く彼に

「どこから来たの?」とにこりともせずに聞く。

「あててみて。」

「イスラエル?」

「どうしてわかったの!?僕がイスラエルから来たってこと?」

「なんとなく。いくつ?」

「あててみて。」

「26?」

「なんでわかるの!?」

「なんとなく。わたしのことを当ててみて。」

答えた彼は全部間違えてたけど、そのまま私たちは一緒に踊り始めた。

腰を密着させ、彼の首に頬をあて、彼の背中に腕をからめながら。

「電話番号ちょうだい」

と、とうとつに突き放し、バーのナプキンに番号を書かせる。

「行かなきゃ。」

と、ゲイや男友達らが待つVIP ROOMに戻る。

「あんたってひどい女ね。あの子一人で可哀想じゃない?」

「うん、いいの。大丈夫」

だって私たちはまたあとで会うんだもの。今夜じゃないけど。

「あっ!あの子帰るわよ!」

見ると彼が出口に向かっているのが見えた。

彼よりも先に出口に行き、佇む私を見つけた彼は

「一緒に帰ろう。」

と、手を差し出した。

「今夜はだめ。また電話するわ。」

とKISS。

次の日から、モデルの傍ら彫刻家のアシスタントをしている彼と恋人になった。