彼は亡くなった伯父に似ていた。

おぼろげな記憶に残る自殺してしまった伯父に。

もしかしたら従弟なのかもしれない。彼自身は父親を知らない。

彼は大きな手で私を守ってくれる。

甘い声でささやきかけて、優しい瞳で包んでくれる。

大きな体で甘えさせてくれる。

今までの恋愛がゲームだったとしたら、この恋はピュアだった頃の自分に戻れるご褒美なのかも。

お金も地位も関係なく、ただただ情熱に身を任せられる甘い恋。

ずっと封印していた嫉妬という感情が全身を包む。

彼が道端で他の女と歩いてる事を想像するだけで、顔がドス黒く体が熱い焦燥に駆られる。

彼の体が離れるだけで、私が半分になったように寂しくなる。初めてカニバリズムの気持ちがわかるほど、彼を食べてしまいたくなる。

そして2人が一つになる空想に私は酔う。

こんな気持ちを知らない彼は私に他の男がいると思ってる。なのに冷たくあしらわれても、めげずに私のところに来てくれる。

自分の言いたい事は言わず、ただこみ上げる感情を必死で抑えながら、私に優しくしてくれる。

こんな愛し方しか知らない私は、いつか罰が当たるかもしれない。

でも、私は彼が同じだという事を知っている。

私たちは共犯者なのだから。