野生 | タイタンを遠くはなれて。

野生

 スタインべックっていう作家はすごい。

サリンジャーが「観念の王国」の旗手なら。

彼は、「野性の王国」の一部だ。

スタインベックの短篇の中に、

「朝めし」っていうのがある。

カリフォルニアの透明な朝日のなかで。

たくましくも、野性的に生きる家族の。

その、生の美しさと残酷さを。

よく焦げたベーコンの匂いまで漂ってきそうなほど。

鋭い感性で、くっきりとほりだしている。

僕が、探し求めているのは。

もしかすると、そういう種類の感覚なのかもしれない。