2009年から2010年にちょうど替わるころ。
私と彼は、私の友人と一緒に3人で新しい年を迎えた。
バーでカウントダウンし、そこから近くの神社へ初詣に行くことに。私と友人は近所に住んでいて、前の年も年が明けた瞬間に神社へ走った。だから今年もそうしようと、彼も一緒にと誘ったのだ。彼もにこにこしながらついてきて、初詣をする人たちの列に加わった。寒い中30分ほど並び、やっと私たちの順番が来て鳥居をくぐろうとしたとき、彼が携帯を取り出しながら言った。
「じゃあ、俺ここで待ってるから」
そうか。そうかだったのか。
鈍い私もやっと気づいた。首をかしげる友人とともに初詣を済ませ、屋台で売っていた甘酒を彼の分も買って、友人と焚き火に当たった。
友人「・・・彼、大丈夫?」
私「ああ、あの人創価大学だから、多分それで」
友人「・・・そっか」
(これは割と最近聞いたことだけれども、友人のおばあさんも某新興宗教の信者(創価ではない)で、お母さんがお父さんと結婚する条件としてその宗教への入信を迫られたそうだ。お母さんはかたくなに拒否し、子供たちは入信していないものの、家族で初詣に行く際にはその新興宗教の寺?神社?に行くそうだ。ただ、お母さんはその間一人で車で行かずに待っている。彼を見て、その光景がよぎり、不安になったのだと話してくれた。)
甘酒をもって鳥居の外の彼の所に行くと、奴は困ったように笑って、ごまかした。
私も追及しなかった。聞きたくなかったし、聞いても答えはわかっていた。
数ヵ月後、私が一人で不安になり問いただしてしまったのだが、その際も
「いや、その後家族で初詣行ったから。何箇所も行くと、神様同士が喧嘩するから良くないって言うし」
とわかるようなわからないようなことを言ってごまかされた。家族とは行って私とは行きたくないですかそうですか、と少し意地悪な気持ちにもなったものの、彼が話したいときに話してくれれば良いと思いそれ以上は黙っていた。彼は5月に初めて挑戦する国家試験を控えており、かなりナーバスになっていたし。
そして無事に試験も終わり、またいつもの日々が戻ってきた。
付き合いだしてから彼はずっと勉強で忙しかったから、時間を気にせず一緒に過ごしたり、毎晩毎晩長電話をしたり。また私は「硬派」から「バカップルの女の方」寄りに近づいた。まあそれは良いとして。創価のその字も幸せボケの脳みそから飛んでいた私は、何度となく彼に選挙の話題を振っていた。7月の参院選に向けてニュースはそれ一色だったし、前々から私は政治家の迷言を茶化すのが趣味だったし、選挙に必死のM主党の皆さんのモノマネとかしてました、本当に軽い気持ちで。するとまさかのこのタイミングで、東京都民、カミングアウト(みのもんた)
「うちは創価学会だから、公明党支持なんだけどね」
とさらりと言ってくれました。突然の衝撃の事実に言葉も出ず、
「そ、そうなんだ・・・私よくわかんないから、そういうの」
と咄嗟に流してしまいました。今思えば、わざと選挙期間を狙っての学会宣言だったのかしら?
つづく