~鯰絵(ナマズエ)地鎮~ | 【正大光明雑記】

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皆さまこんにちは、ファルコンの櫻井です。

数多くの犠牲者を出し、未だ現地の被災者の方々に大きな爪痕を遺しております東日本大震災発生から、本日で丸3年が経過いたしました。

先日、【第一回野村胡堂文学賞】を受賞された小中陽太郎先生のお祝いに、被災地復興の願いを込めた絵をお贈りしました。


作品名:『陽箪鯰』
1855年に起きた【安政の大地震】ののち、江戸時代中期より民衆に広まった「ナマズが地震を引き起こす」という俗説にもとづき、江戸を中心に多くの鯰絵(ナマズエ)が出版されました。
当時は老中 水野忠邦主導のもとに質素倹約の【天保の改革】が実施されており、それまでの華美な役者絵や美人画などは発行を厳しく制限されておりました。
その代わりとして風景画や風刺画、色数の少ない作品のみの出版が許可されていたそうです。

現在までに確認されている鯰絵は250点を超え、そのほとんどが当時の幕府の検閲を受けていない違法出版でした。
大地震の発生直後で人々が得体の知れない不安を感じるなか、その不安を取り除くためのまじないとして、また自身の身を守る護符として多数の作品が作成されたそうです。

今回描かせていただいた絵は、室町時代中期の画僧 如拙(じょせつ)によって描かれた国宝【瓢鮎図】を風刺した大津絵をベースに、小中先生のお名前の『陽』の一文字をあしらったものになります。



私の好きな熟語のひとつに、

一燈照隅 萬燈遍照 (いっとうしょうぐう ばんとうへんじょう)

という言葉がございます。

1995年1月に起きた【阪神淡路大震災】の発生後、仮設住宅が完全に撤去されたのは数年後のことでした。
今後も私自身、自分ができ得る範囲のことをでき得るペースで続けていきたいと考えております。

最後になりましたが、被災地の方々に一日でも早く安息の日々が訪れることを切に願っております。



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