~無縁社会の到来に備えて~ 『無縁介護』を読んで思うこと | 【正大光明雑記】

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みなさま、こんにちは。

昨年、日本ペンクラブの専務理事に就かれております小中陽太郎先生のご講演を拝聴しにうかがいました。

小中先生とは大学の入試面接での出逢いを機に、その後、特待生への推薦をしてくださったり、タイでおこなった学校建設のボランティア活動を後押ししていただき、一緒に学長表彰を受賞したりと大学在学中に学内外を通じて大変お世話になりました。

その講演の打ち上げの席で、ジャーナリストの山口道宏さまとお話しさせていただく機会がございました。
その会話の中で【無縁死】という言葉をはじめて耳にしました。

みなさまご存知の通り、現代の日本では少子高齢化が加速度的にすすみ、また[縁]という概念が希薄になってきております。
その結果【孤独死】ならぬ、身寄りもなく引き取り手すらない状態で最期を迎える【無縁死】というものが増加しているそうです。
氏のご高著の文中にはこのように記されております。

『我が国の福祉の一切は申請ありきだが、それに至らず事件・事故が頻発している事実から、申請主義という名の陥穽に嵌っていることを知った。
(中略)
人は誰でも老いればピンシャンしてはいない。「二人だから大丈夫」(老人世帯)も危うい自立世帯で、ひとり暮らしの予備軍に他ならない。高齢者の所在不明問題では二三万四千人が「所在不明」と報じられ「消えても気づかれない高齢者」の存在もあった。さらにデータ上では、家族を持たない生涯未婚率の上昇も予測する。一九八〇年代初頭からその数は急増し、二〇三〇年には男三人に一人、女四人に一人が「生涯未婚」という。』

山口道宏 編著『無縁介護 ~単身高齢社会の老い・孤立・貧困~』 現代書館 より抜粋




年金や介護、孤独死や無縁死などの【高齢化問題】と聞くと、ついつい

お年寄りの問題だから自分たちにはまだまだ関係ない

と目をそらしがちですが、そうも言っていられない状況がすでに目前にせまっているようです。
私どもはそのような【無縁社会の到来】を危惧し、人と人との繋がりを一番に考え、地域や社会に根ざした安心・安全な住まいづくりを心がけております。

最後になりましたが、小中陽太郎先生のこの度の【第一回野村胡堂文学賞】受賞を心よりお祝い申しあげます。




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