小出裕章 たね蒔きジャーナルから 「ざまぁみやがれから」
2011年12月31日11:04
カテゴリ小出裕章原発
小出裕章が語る、中間貯蔵施設 双葉郡内建設。ーー「政治的な約束にするようなことをもうやめなければいけない」12/29
2011年12月29日(木)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。
双葉郡に中間貯蔵施設を建設することについて言及しています。また、10月に神奈川県でヨウ素が突然検出された理由、千葉県柏市の地中からで高濃度のセシウムが検出された事についても分析しています。
▼DAYS JAPAN (デイズ ジャパン) 2012年 01月号 [雑誌]
▼20111229 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章 - YouTube
※初稿です。誤字脱字は随時修正していきます。
=====(文字おこし、ここから)
千葉「京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんにお話を伺います。小出さん今日もどうぞよろしくお願い申し上げます」
小出「こんばんは。よろしくおねがいします」
千葉「お願いします。え、今日は毎日新聞論説委員の池田昭さんと一緒にお話をお伺いします」
池田「小出さんよろしくおねがいします」
小出「はい。池田さんよろしくおねがいします」
千葉「ではですね、まず、この質問なんですが。えー福島第一原発の除染で出た土などを保管しておく中間貯蔵施設についてなんですが。福島県内の双葉郡内につくるために、最終処分場になるのではという不安の声に対して、環境省の政務官が、貯蔵期間30年以内である。で、政権が交代しても必ず30年以内にどこか別の最終処分場に持って行くと話していまして。」
▼中間貯蔵施設:「期間は30年以内」環境省が地元に約束 - 毎日jp(毎日新聞)
『環境省の高山智司政務官は地元8町村長らとの会談で、国が示す「貯蔵期間は30年以内」について、政権交代しても必ず守ることを約束』
千葉「えー、なんで政権交代した後のことについて断言できるのか、非常に疑問なんですけれども。おー、今きちっとしたプランがないまま最終処分場ってのは、スムーズに作れるんでしょうか。」
小出「もちろん作れません。えー、答えたというそのかたは、30年後生きてるんでしょうかね(苦笑)」
千葉「ねえ」
小出「はい。あの、まあ、民主党はないかもしれない。自民党もないかもしれない。わか、わけのわからないことを何か政治的な約束にするようなことをもうやめなければいけないと私は思います」
千葉「はい」
小出「多分、あの、どこも引き取り手がないものを双葉郡に残すことになるだろうと私は思います」
池田「あの…中間貯蔵施設っていうのを双葉郡内につくるっていうのはもうこれはやむを得ないこと……」
小出「えーっと、そうではないと思います」
池田「あ、そうですか。はあ」
小出「ええっと。私はですね、え……国が今言っている除染ということは基本的にできないと主張してる人間でして」
池田「はい」
小出「え……放射能をなくすことはできませんし、え…仮にどっかを綺麗にしたというならその、汚れをどこかに移すことしかできないわけで」
池田「はい」
小出「え……基本的にはできないと私は言っています。んで、ただし、え…子供たちが遊ぶ場所」
池田「はい」
小出「え…学校の校庭とか幼稚園の園庭とかは必ず除染をしなければいけない。つまりそこの汚染を何処かに移さなければいけないと言ってきまして。で、その汚染を移す場所を何処かに作らなければいけないと私は主張してきた人間、なのです。ではじゃあそれがどこかということなのですけれども。え……残念ながら、福島第一原子力発電所の事故が起きてしまいまして、もう、猛烈に汚染してしまって二度と人々が帰れない地域というのは実はあるのです。」
千葉「はい」
小出「んで、それを日本の国は言わないまま今日まできているわけですけれども。え…ぜ、大変申し訳ないがあるのです。え…ですからそこの何処かに核のゴミ捨て場を作らなければいけないということはあるのです。」
千葉「はい」
小出「ただし、私自身は、この、汚染というものはもともと東京電力福島第一原子力発電所にあったものだし、あるべきものだったし、え、東京電力のれっきとした所有物なのであるから、東京電力に返すのが、原則だと私は思っていて」
千葉「はい」
小出「え……その汚染はまずは東京電力福島第一原子力発電所に返せばいいのだと思います。え、かなり広大な敷地があるわけですから、そこに持って帰るというのがいと思います。正しい今現在福島第一原子力発電所は事故収束のためのもう、大変な戦場になっていますので。え…ゴミを今受け入れる余裕が無いということはありうると思います。え……」
池田「そうですね」
小出「はい。そうであれば私は福島第二原子力発電所に移せばいいと思います。え…東京電力はなにか、福島第二原子力発電所の再稼働を計画しているというようなことを、耳にしましたけれども。え…今現在これほどの悲劇を起こしながら、東京電力がまた、第二原子力発電所の稼働を目論んでいるというようなことを、私はもう想像もできないようなことですし」
千葉「はい」
小出「え……少なくとも東京電力は原子力発電をやめる、ことを決断すべきだと思うし。第二原子力発電所の敷地もまた広大ですので。えー、そこを書くのゴミ捨て場にすると、いうことがいいと思います」ですからまずは福島第二原子力発電所を核のゴミ捨て場にすると、いうことをやるべきです」
池田「あの、あのあ……いわゆる政府がですね」
小出「はい」
池田「あの、第一原発事故について、あの、う…あたかもこう冷温停止状態、というなんかこう詭弁の言葉を使ってですね、あのー、あたかもなんか、収束宣言まがいのことをいいつつもう一方でその避難区域について3つに分けて、あたかも帰れるかのように、その、政府がこう、言ってますよね、最近」
小出「はい」
池田「で……そのあたりのそのー……話、先程のリスナーの方が信用できないということはじゅうじゅう分かりますよね、その、そのー話を聞いてると」
小出「はい。今池田さん、その、冷温停止状態を政府の詭弁とおっしゃってくださったけれども。ほんっとに詭弁なんですね。科学的にいうならこんなことはありえないようなことを政府がいけしゃあしゃと言ってるわけですし。なにかあたかもまた除染をすれば人々が帰れるかのような、うーん、夢を振りまきながらなにか自分たちの罪を軽く見せようとしているように私には見えます。」
池田「そこなんですよね」
小出「はい」
池田「うーん」
千葉「わかりました。次はですね」
小出「はい」
千葉「えーこちらはラジオネームちゃらむさんという神奈川県にお住まいの方の、おー、メールなんですけれども。えー、神奈川県秦野市浄水管理センターから発生する下水の汚泥から10月25日に205.5ベクレル、1キログラムに対してですね、205.5ベクレルもの放射性ヨウ素が検出されました。放射性ヨウ素の半減期ってのは短いのに、なぜこの時期にこれほどの高レベルが検出されるんでしょうか。未だに首都圏に放射性物質が降り注いでると考えていいんでしょうか。というご質問です。あの、ちなみにそれまでは少なかったのに10月25日にぴょんと数値が上がってまた徐々に下がってる状況ですねえ」
小出「はい。これはあの……なかなか難しい、ことなのですが。」
千葉「はい」
小出「え…福島第一原子力発電所の事故…が、まだ、今現在収束に、しているわけではないのですね。それで何が起きても不思議でないという状況で、ひょっとすると核分裂の連鎖反応がまた起こってるのかもしれない、という疑いはあるのです。私は実はあの、それは、可能性としては低いと思ってる人間なんですけれども」
千葉「はい」
小出「えー、疑いがゼロだとは私は思いませんし、え、そうするとヨウ素という放射性物質が出てきている可能性はありうるとは思います。え…ただし、うん、今の状況でそうではないと実は私は思っていて。そうするとではヨウ素131はどこから出てくるのかということが問題になるわけで。これはあの、ずいぶん昔からそうなのですが。え…病院、で、ヨウ素131を放射線の治療に使ってきているのです」
千葉「はい」
小出「昔から現在にいたるまで。」
千葉「はい」
小出「それでかなりの量を使っていますので。え…そういうものが、え…、まあ患者さんに投与されているのですけれども。え…患者さんは投与されたまま自宅に帰っていて、え……まあ排泄をするわけで。結局下水に集まってしまうということはありうるだろうと思います」
千葉「はい」
小出「ですからそういう原因が1つに考えられますので、え……どうだという風に私自身が断定できないの、です。ただし、医療機関でどれだけヨウ素131を使ったかということは、調査すればわかるはずですので。」
千葉「はい。」
小出「その、下水処理場に集まってきた医療上のヨウ素であるかどうかということは、きっちりと行政が調査をするのであればわかると思いますので。え、ぜひやって欲しいと思います」
千葉「はい。わかりました。」
小出「はい」
千葉「それからもう1つこちらですね、千葉県柏市で土の中から高い濃度の放射性セシウムが検出された問題で、道路の側溝が壊れた部分から雨水が漏れて、セシウムがたまった可能性が高いとする、最終報告がまとまったというニュースが入っております。」
小出「はい」
千葉「で、壊れた部分にちかい深さ5センチから10センチの土の中からは1キログラムあたり65万ベクレルのセシウムが検出されたということなんですが。こういったあの局所的に高い線量を示す場所、ま、マイクロスポットっていうんでしょうか」
小出「はい」
千葉「こういった場所はここだけじゃなくて各地にあると考えて、いいんでしょうか」
小出「はい。そうです。え……この、原因が私自身もほんっとにそうかなと、まあ、いま…ずうっと思って来ましたし、今でも高すぎるようにも思いますけれども」
千葉「はい」
小出「えー…セシウムという放射性物質、今現在、福島第一原子力発電所から放出された放射性物質のうちの一番注意をしなければいけない放射性物質ですが。えー……水に溶けやすいし、え…土、吸着しやすい、つまりくっつきやすいという性質を持っていて。」
千葉「はい」
小出「え…雨水などに含まれたものが例えば側溝などを流れていって、どこか土に触れた…触れてしまうとそこに一気にどどっとついてしまうというそういう性質をもった放射性物質、なのです。」
千葉「はい」
小出「はい。ですから、条件によっては猛烈な濃度で、それが蓄積してしまうという場所は、多分あちこちにあるはず、ですので。え……注意をしなければいけないし、特に子供たちが遊ぶというようなところは、注意をして、ま、本当ならば東京電力がきちっとそれを調べるべきなのですが」
千葉「はい…」
小出「東京電力は全然知らん顔をしてますので。え……普通の人々がそれを注意して測らなければいけないような本末転倒した状況になっているわけですけれども。とにかく、何としても子供たちを守らなければいけませんので、出来る限りそういうマイクロスポットがどこにあるかということを、みなさんで注意をして欲しいと私はおもいます」
千葉「はい。小出先生、ありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
=====(文字おこし、ここまで)
中間貯蔵施設が建設されるとどれくらいお金が入るのか。例として、むつ市の中間貯蔵施設の話を引用。
▼原子力資料情報室(CNIC) - むつ市、中間貯蔵施設受け入れ - 六ヶ所・核燃料サイクル - 資料室
『中間貯蔵施設が地元にもたらすものは、膨大な使用済み燃料貯蔵の危険性とそれにともなう補助金だ。むつ市の杉山市長が「金がつかないものを受入れるなどということはしない」と断言してきたように、地元にとって問題は「金」であり国の原子力政策はあとからついてくる理屈だ。2004年度末で約23億円近い赤字を抱えるむつ市は、「赤字再建団体」寸前の財政状況を長年続けてきた。計画の進展によって、来年度から年間9億8000万円、施設着工から運転開始後5年で約16億円、以降60年間で約1000億円という電源三法交付金が予定されている。』
以下は、小出裕章氏の中間貯蔵施設に関するレポート(講演内容だと思われる)
▼[PDF] 「使用済み核燃料中間貯蔵施設」とは?
カテゴリ小出裕章原発
小出裕章が語る、中間貯蔵施設 双葉郡内建設。ーー「政治的な約束にするようなことをもうやめなければいけない」12/29
2011年12月29日(木)、小出裕章氏が毎日放送「たね蒔きジャーナル」に出演。
双葉郡に中間貯蔵施設を建設することについて言及しています。また、10月に神奈川県でヨウ素が突然検出された理由、千葉県柏市の地中からで高濃度のセシウムが検出された事についても分析しています。
▼DAYS JAPAN (デイズ ジャパン) 2012年 01月号 [雑誌]
▼20111229 たね蒔きジャーナル 京都大学原子炉実験所助教 小出裕章 - YouTube
※初稿です。誤字脱字は随時修正していきます。
=====(文字おこし、ここから)
千葉「京都大学原子炉実験所助教の小出裕章さんにお話を伺います。小出さん今日もどうぞよろしくお願い申し上げます」
小出「こんばんは。よろしくおねがいします」
千葉「お願いします。え、今日は毎日新聞論説委員の池田昭さんと一緒にお話をお伺いします」
池田「小出さんよろしくおねがいします」
小出「はい。池田さんよろしくおねがいします」
千葉「ではですね、まず、この質問なんですが。えー福島第一原発の除染で出た土などを保管しておく中間貯蔵施設についてなんですが。福島県内の双葉郡内につくるために、最終処分場になるのではという不安の声に対して、環境省の政務官が、貯蔵期間30年以内である。で、政権が交代しても必ず30年以内にどこか別の最終処分場に持って行くと話していまして。」
▼中間貯蔵施設:「期間は30年以内」環境省が地元に約束 - 毎日jp(毎日新聞)
『環境省の高山智司政務官は地元8町村長らとの会談で、国が示す「貯蔵期間は30年以内」について、政権交代しても必ず守ることを約束』
千葉「えー、なんで政権交代した後のことについて断言できるのか、非常に疑問なんですけれども。おー、今きちっとしたプランがないまま最終処分場ってのは、スムーズに作れるんでしょうか。」
小出「もちろん作れません。えー、答えたというそのかたは、30年後生きてるんでしょうかね(苦笑)」
千葉「ねえ」
小出「はい。あの、まあ、民主党はないかもしれない。自民党もないかもしれない。わか、わけのわからないことを何か政治的な約束にするようなことをもうやめなければいけないと私は思います」
千葉「はい」
小出「多分、あの、どこも引き取り手がないものを双葉郡に残すことになるだろうと私は思います」
池田「あの…中間貯蔵施設っていうのを双葉郡内につくるっていうのはもうこれはやむを得ないこと……」
小出「えーっと、そうではないと思います」
池田「あ、そうですか。はあ」
小出「ええっと。私はですね、え……国が今言っている除染ということは基本的にできないと主張してる人間でして」
池田「はい」
小出「え……放射能をなくすことはできませんし、え…仮にどっかを綺麗にしたというならその、汚れをどこかに移すことしかできないわけで」
池田「はい」
小出「え……基本的にはできないと私は言っています。んで、ただし、え…子供たちが遊ぶ場所」
池田「はい」
小出「え…学校の校庭とか幼稚園の園庭とかは必ず除染をしなければいけない。つまりそこの汚染を何処かに移さなければいけないと言ってきまして。で、その汚染を移す場所を何処かに作らなければいけないと私は主張してきた人間、なのです。ではじゃあそれがどこかということなのですけれども。え……残念ながら、福島第一原子力発電所の事故が起きてしまいまして、もう、猛烈に汚染してしまって二度と人々が帰れない地域というのは実はあるのです。」
千葉「はい」
小出「んで、それを日本の国は言わないまま今日まできているわけですけれども。え…ぜ、大変申し訳ないがあるのです。え…ですからそこの何処かに核のゴミ捨て場を作らなければいけないということはあるのです。」
千葉「はい」
小出「ただし、私自身は、この、汚染というものはもともと東京電力福島第一原子力発電所にあったものだし、あるべきものだったし、え、東京電力のれっきとした所有物なのであるから、東京電力に返すのが、原則だと私は思っていて」
千葉「はい」
小出「え……その汚染はまずは東京電力福島第一原子力発電所に返せばいいのだと思います。え、かなり広大な敷地があるわけですから、そこに持って帰るというのがいと思います。正しい今現在福島第一原子力発電所は事故収束のためのもう、大変な戦場になっていますので。え…ゴミを今受け入れる余裕が無いということはありうると思います。え……」
池田「そうですね」
小出「はい。そうであれば私は福島第二原子力発電所に移せばいいと思います。え…東京電力はなにか、福島第二原子力発電所の再稼働を計画しているというようなことを、耳にしましたけれども。え…今現在これほどの悲劇を起こしながら、東京電力がまた、第二原子力発電所の稼働を目論んでいるというようなことを、私はもう想像もできないようなことですし」
千葉「はい」
小出「え……少なくとも東京電力は原子力発電をやめる、ことを決断すべきだと思うし。第二原子力発電所の敷地もまた広大ですので。えー、そこを書くのゴミ捨て場にすると、いうことがいいと思います」ですからまずは福島第二原子力発電所を核のゴミ捨て場にすると、いうことをやるべきです」
池田「あの、あのあ……いわゆる政府がですね」
小出「はい」
池田「あの、第一原発事故について、あの、う…あたかもこう冷温停止状態、というなんかこう詭弁の言葉を使ってですね、あのー、あたかもなんか、収束宣言まがいのことをいいつつもう一方でその避難区域について3つに分けて、あたかも帰れるかのように、その、政府がこう、言ってますよね、最近」
小出「はい」
池田「で……そのあたりのそのー……話、先程のリスナーの方が信用できないということはじゅうじゅう分かりますよね、その、そのー話を聞いてると」
小出「はい。今池田さん、その、冷温停止状態を政府の詭弁とおっしゃってくださったけれども。ほんっとに詭弁なんですね。科学的にいうならこんなことはありえないようなことを政府がいけしゃあしゃと言ってるわけですし。なにかあたかもまた除染をすれば人々が帰れるかのような、うーん、夢を振りまきながらなにか自分たちの罪を軽く見せようとしているように私には見えます。」
池田「そこなんですよね」
小出「はい」
池田「うーん」
千葉「わかりました。次はですね」
小出「はい」
千葉「えーこちらはラジオネームちゃらむさんという神奈川県にお住まいの方の、おー、メールなんですけれども。えー、神奈川県秦野市浄水管理センターから発生する下水の汚泥から10月25日に205.5ベクレル、1キログラムに対してですね、205.5ベクレルもの放射性ヨウ素が検出されました。放射性ヨウ素の半減期ってのは短いのに、なぜこの時期にこれほどの高レベルが検出されるんでしょうか。未だに首都圏に放射性物質が降り注いでると考えていいんでしょうか。というご質問です。あの、ちなみにそれまでは少なかったのに10月25日にぴょんと数値が上がってまた徐々に下がってる状況ですねえ」
小出「はい。これはあの……なかなか難しい、ことなのですが。」
千葉「はい」
小出「え…福島第一原子力発電所の事故…が、まだ、今現在収束に、しているわけではないのですね。それで何が起きても不思議でないという状況で、ひょっとすると核分裂の連鎖反応がまた起こってるのかもしれない、という疑いはあるのです。私は実はあの、それは、可能性としては低いと思ってる人間なんですけれども」
千葉「はい」
小出「えー、疑いがゼロだとは私は思いませんし、え、そうするとヨウ素という放射性物質が出てきている可能性はありうるとは思います。え…ただし、うん、今の状況でそうではないと実は私は思っていて。そうするとではヨウ素131はどこから出てくるのかということが問題になるわけで。これはあの、ずいぶん昔からそうなのですが。え…病院、で、ヨウ素131を放射線の治療に使ってきているのです」
千葉「はい」
小出「昔から現在にいたるまで。」
千葉「はい」
小出「それでかなりの量を使っていますので。え…そういうものが、え…、まあ患者さんに投与されているのですけれども。え…患者さんは投与されたまま自宅に帰っていて、え……まあ排泄をするわけで。結局下水に集まってしまうということはありうるだろうと思います」
千葉「はい」
小出「ですからそういう原因が1つに考えられますので、え……どうだという風に私自身が断定できないの、です。ただし、医療機関でどれだけヨウ素131を使ったかということは、調査すればわかるはずですので。」
千葉「はい。」
小出「その、下水処理場に集まってきた医療上のヨウ素であるかどうかということは、きっちりと行政が調査をするのであればわかると思いますので。え、ぜひやって欲しいと思います」
千葉「はい。わかりました。」
小出「はい」
千葉「それからもう1つこちらですね、千葉県柏市で土の中から高い濃度の放射性セシウムが検出された問題で、道路の側溝が壊れた部分から雨水が漏れて、セシウムがたまった可能性が高いとする、最終報告がまとまったというニュースが入っております。」
小出「はい」
千葉「で、壊れた部分にちかい深さ5センチから10センチの土の中からは1キログラムあたり65万ベクレルのセシウムが検出されたということなんですが。こういったあの局所的に高い線量を示す場所、ま、マイクロスポットっていうんでしょうか」
小出「はい」
千葉「こういった場所はここだけじゃなくて各地にあると考えて、いいんでしょうか」
小出「はい。そうです。え……この、原因が私自身もほんっとにそうかなと、まあ、いま…ずうっと思って来ましたし、今でも高すぎるようにも思いますけれども」
千葉「はい」
小出「えー…セシウムという放射性物質、今現在、福島第一原子力発電所から放出された放射性物質のうちの一番注意をしなければいけない放射性物質ですが。えー……水に溶けやすいし、え…土、吸着しやすい、つまりくっつきやすいという性質を持っていて。」
千葉「はい」
小出「え…雨水などに含まれたものが例えば側溝などを流れていって、どこか土に触れた…触れてしまうとそこに一気にどどっとついてしまうというそういう性質をもった放射性物質、なのです。」
千葉「はい」
小出「はい。ですから、条件によっては猛烈な濃度で、それが蓄積してしまうという場所は、多分あちこちにあるはず、ですので。え……注意をしなければいけないし、特に子供たちが遊ぶというようなところは、注意をして、ま、本当ならば東京電力がきちっとそれを調べるべきなのですが」
千葉「はい…」
小出「東京電力は全然知らん顔をしてますので。え……普通の人々がそれを注意して測らなければいけないような本末転倒した状況になっているわけですけれども。とにかく、何としても子供たちを守らなければいけませんので、出来る限りそういうマイクロスポットがどこにあるかということを、みなさんで注意をして欲しいと私はおもいます」
千葉「はい。小出先生、ありがとうございました」
小出「ありがとうございました」
=====(文字おこし、ここまで)
中間貯蔵施設が建設されるとどれくらいお金が入るのか。例として、むつ市の中間貯蔵施設の話を引用。
▼原子力資料情報室(CNIC) - むつ市、中間貯蔵施設受け入れ - 六ヶ所・核燃料サイクル - 資料室
『中間貯蔵施設が地元にもたらすものは、膨大な使用済み燃料貯蔵の危険性とそれにともなう補助金だ。むつ市の杉山市長が「金がつかないものを受入れるなどということはしない」と断言してきたように、地元にとって問題は「金」であり国の原子力政策はあとからついてくる理屈だ。2004年度末で約23億円近い赤字を抱えるむつ市は、「赤字再建団体」寸前の財政状況を長年続けてきた。計画の進展によって、来年度から年間9億8000万円、施設着工から運転開始後5年で約16億円、以降60年間で約1000億円という電源三法交付金が予定されている。』
以下は、小出裕章氏の中間貯蔵施設に関するレポート(講演内容だと思われる)
▼[PDF] 「使用済み核燃料中間貯蔵施設」とは?