福島損害賠償抗議/ 小出裕章先生 8月5日 福島講演 | あなたの心に届ける詞

 福島損害賠償抗議/ 小出裕章先生 8月5日 福島講演

福島の母 「子供をガンにしたくて産んだんじゃない」―原子力損害賠償紛争審査会に抗議
2011年7月29日 17:37


政府、東電の補償を求めて抗議の声を上げる福島からの自主避難者たち。(29日、文科省前。写真:筆者撮影)
$あなたの心に届ける詞


 福島第一原発事故による損害賠償の範囲を決める「原子力損害賠償紛争審査会」の中間指針は来月5日にも決まる予定だ。
ところが高濃度の放射性物質に汚染された危険地帯でありながら、避難地域に指定されていない地帯から脱出した避難者は損害賠償の対象とならない可能性が高くなっている。

 大詰めの中間指針案が提示された29日、福島からの自主避難者が紛争審査会を所管する文科省前で抗議の声をあげた。

 福島市から山形県米沢市の雇用促進住宅に子供を連れて避難した女性はシングルマザーだ。子供は小学5年生(11歳・男)と3年生(8歳・女)――

 「お金はなかったが子供の安全が大事だと思ったので避難した。去年の今頃は川原で水遊びをしていた。もう2度とできない。あの事故がなければオジイちゃん、おバアちゃん、そして友達もいた。避難したくて避難したわけではない。にもかかわらず『勝手に避難した』という扱いを受けるのは納得できない。援助があれば踏み出せるお母さんはたくさんいる。除染してもすぐに新しい放射能が降り積もる。除染する金があったら子供たちを避難させて下さい」。

 行政の援助や東電からの仮払いがない。これが自主避難者を苦しめていることを改めて思い知らされるメッセージが届けられた――

 「子供をガンにしたくて産んだんじゃない。借金して夜逃げしても避難するしかない」。メッセージを寄せた母親は福島市から関西に避難した。

 抗議集会には首都圏在住の母親たちも応援に駆け付けた。埼玉県在住の女性は3歳(女)と1歳(男)の子供を連れて参加した。彼女は原発事故直後の3月15日から5月の連休明けまで子供を連れて実家の熊本に身を寄せていた。「福島にまだ子供がいるなんて考えられない」と顔を曇らせた。

 別の埼玉県在住の女性はネットで抗議集会を知った。「福島県の人々は全員補償すべき。コンパスの円で区別するなんてホントに狂っている」と憤りを隠せない様子だ。彼女は福島県庁に抗議の電話を入れたという。「山下(俊一・福島県立医大副学長)の話だけ一方的に聞かせるんじゃなく、小出(裕章・京大原子炉実験所助教)さんの話も公平に聞かせて住民に判断させてほしい」。

 食物汚染の次に来るものは人間の健康被害だ。福島市内の子供の尿からは放射性物質セシウムが検出されている。子供の健康被害をこれ以上深刻化させないためにも一刻も早く避難させなければならない。役所や学者の判断を待つのではなく政治家が決断して動くほかはない。時間との戦いになっている。




ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

2011年8月5日(金) 福島

◉ 小出裕章講演会

講演者:小出裕章さん(京都大学原子炉実験所助教)

http://hiroakikoide.wordpress.com/about/(非公式)

日 時:2011年8月5日(金) 13:00 ~


場 所:べルカーサ

福島県福島市西中央5丁目49-1  TEL 024-536-1165
参加費:無 料
定 員:1000名

主 催:子どもたちを放射能から守る福島ネットワーク
子ども福島情報センター/市民放射能測定所

申込み:kouen_bosyu@yahoo.co.jp

件名に『参加希望』
本文に人数をお書き添えの上、上記のアドレスに送信願います。

(小出裕章氏プロフィール)
開成高等学校を経て、1972年に東北大学工学部原子核工学科卒業。1974年、東北大学大学院工学研究科修士課程修了(原子核工学)。1974年、京都大学原子炉実験所助手。
開成高校時代には「地質部」で野外で岩石や地層を追い求めて、自然に親しんだ。大学入学時は「これからは石油・石炭でなく原子力の時代」と考え原子力工学 を志したが、現代の原子力工学における放射線被害の実態を知ったことで、所属機関の趣旨と逆の、原子力発電に反対するスタンスをとるようになったとしてい る。以後現在まで一貫して「原子力をやめることに役に立つ研究」を行なっている。
☆著書☆
『放射能汚染の現実を超えて』
『隠される原子力・核の真実 原子力の専門家が原発に反対するわけ』
『原発のウソ』
『原発はいらない』


$あなたの心に届ける詞