天国からの手紙

遺言状


最後に家族への想いがつづられていた

『温かい人間関係を築いてください』
『子を思わない親はいません』


まだまだ　いっぱい　愛にあふれた言葉がそこにはあった



まだ　言葉をかわせる時に　聞きたかった言葉

口べたで　あまり　会話のなかった父


私が会社をやめ　　自己探求へと歩みだしてから　　ぼちぼちと
父との会話　父の想い　父の人生　

すこしずつ　すこしずつ　伝わってきた



それは　過酷な時代を生き抜いた人々の想いでもあったかもしれない


戦争を挟んで　　まるで違った世界

そこを通過するのは　さぞかし　言い尽くせない苦労があったことだろう




いま　悩みの真っ最中にいる人たち
人間関係から　遠ざかっている人たち


いつか　きっと　気がつく

世の中は　探せば　愛にあふれていることを
閉じこもっていたら　知らないまま


勇気を出して　声にしてみよう
手を差し出してみよう

世の中は　思うほど　冷たくないと知るだろう

内側の静寂さ　　外側のにぎやかさ


両方とも　人には　大切だと気づく