2015/9/25〜27「ウルトラトレイル・マウントフジ2015」 奮闘記 | Reiko's blog

2015/9/25〜27「ウルトラトレイル・マウントフジ2015」 奮闘記

「UTMF2015」。抽選に受かった時の正直な気持ちは、「完走できなかったら洒落にならないなあ」だった。一回目の大会前から足掛け4年間、実行委員としてお手伝いしてきた我が子のような大会である。コースのほとんどは知り尽くして一部を見ただけでどの場所か分かるくらい。けれど、ゴミ拾いの速さでは完走できない。ドキドキの期待と不安で当日を迎える。

春にはサポート要るか要らないかで悩んでいたが、知り合いのトレイルランナー滝下泰民さんと何度も話しているうちに、やや不安になる。そして、8月のTDSの帰り、成田空港のロビーで「いいっすよ。やりますよ」と言ってくれた大野晃正さん(「トレラン同好会準備室」と言って、桑沢デザインの卒業生で作っている会。滝下さんもここ)にピピンときて、お願いする。打ち合わせは一回だが、大会で何度か会っているので、不安はない(そんなんか?)。仲間の平山茂樹さんは別の選手のサポートだが、チームとして裏方など出来る限りやってくださるという。ありがたい。

心配だったのは食べられるかだったが、大会前に熊谷カイロプラクター(4年間やってもらってま~す)に施術してもらったら、胃快調!当日の朝にあしラボの小野寺さんに宿で施術してもらったら、更に快調!万全すぎる体勢でスタート会場へ。実は雨。前日からなので、ルートは酷そうだ。公式DVDの映像に使うため、SONYのビデオを持って走ることは決まっていたので、前列に並んでみた(空いていた)。緊張はなし。ラリーと同じで、長丁場はこれがいい。

スタート前に考えていたことは、アクティブシェルを着ようか脱ごうか。上下を脱いだり着たり、一人で悩む。回りは薄着。ま、いっか。雨だと、一昨日やったヘナの色が雨で濡れた髪の毛から滴り落ちるなあ~とすっごく心配。そんなことが心配でいいのか。いいのだ。制限時間は46時間。170キロ近い道へと13:00にスタートした。

カメラがついてくれたので、最初はカメラを仕舞う。なので、ハイタッチなどしながら進むと、じわじわ抜かされること、う~ん300人くらいいたんじゃないかなー。河口湖の周りは、地元の方がたたくさん応援に出てくれていた。4年目だし、六花さん頑張ってくれていたからなあと思う。道の駅勝山から道路を渡って(渋滞らしきものはなし)、山へ。少しで渋滞発生。外国人が歌を歌ったり奇声を発していたので撮影する。楽しいな。振り返ると、湖岸はやや渋滞だった。

けっこう良いペースで山を行く。クリーンアップしまくった山。ここでも地元の方が誘導でたくさんいてくださり、感謝。鳴沢氷穴へ。139号のトンネルが暗くて目がくらむ。前年度までWS(ウォーターステーション)だったここでは人がたくさん応援にきてくれていた。風穴も。ゆるい歩道の下りで選手と話をすながら進んだ。身体はやや重い。たぶん着過ぎ。上着を脱いだが暑い。

樹海は気持ちよかった。ほどなくA1の精進湖民宿村のエイド(19.1km地点)へ(15:45)。六花さんのレースで会場になっているところ。入ると、すぐに知り合いがいっぱい!わーい。そして温かいすいとん(すい豚!)がうまい!(トップ3に入るウマさ)。ブルーシートが敷き詰めてあったが、掃除大変だなあと思う。トイレに入り、16:00に出ると、更に雨が強まった。

レインを着て進むが、すぐに暑くなり脱ぐ。本栖湖近くの樹海で転倒し、すぐに実行委員の福田六花さんと奥さんの恵里佳ちゃんにあう。「関門、一時間延びました~」とのこと。よりも、肩を思い切り打って、痛い!が、進む。パノラマ台までの道は初めてだが、なかなかポイントがやってこない。トレイルはじゅくじゅくが酷くなっていく。「みんHOKAになっちゃうね~」なんて言いながら進む。足が痛くて進まない人に、ストレッチをしたりとまだ余裕。ビデオもじゃんじゃん回す。

やっと31.5km、A2の本栖湖のエイド(18:40)へ。道はよかったが、長かった。ゆば丼が売り切れて、待ち。その間に朝倉由香ちゃんにビデオを回してもらう。狭いエイドは熱気でムンムンしていた。18:54(関門96分前)に出る。湖岸はすでに夕暮れ。ヘッドライト点灯。そこそこのスピードでゆくと、竜ヶ岳の登り口で大野さんと出会う!走りながら次のエイドの相談。嬉しいな~。

で、舗装路から東海自然歩道へ。かつて何度も挨拶にいったホテルの横から山へ。ミスコースの人が戻ってきていた(誘導いるかも?)。ここからは快適なトレイル。大勢いるが、渋滞でもなく、ほでほど人がいていい感じ。以前住んでいた朝霧の飲料水だったA沢貯水池からどんどんいく。開拓した道から、根原の原っぱで従来のルートが変更になっていた。水が出ると通れないからだろうな、とか思う。知りすぎている自分がコワイ。

麓に出たら、ここは従来の道(2014バージョンではなく、2013バージョン)。おそらくオオタカの繁殖期ではないから、既存ルートが通れたのだろう。ああ、らくちん。横断に誘導いないけれど、大丈夫かなーとか思う(警察のルールが変わったのかも)。朝霧トレランの道をゆく。46.5kmのW1麓(ウォーターステーション)の入口で、誘導の麻生子さんに逢う。嬉しい!ATCが仕切ってくれているエイド。初めて選手として入る!

到着時間は分からず。大野さんに会い、メロンと梨を食べながら、あれこれ準備する(してもらう)。Tシャツは替えた(と思う)。エイドのものは食べずに、パンなどを食べる。空いているパーキング側のトイレに入って、22:25(関門変わらないので、なんと35分前!)出発。カメラマンの一瀬さんが一緒なので、カメラは仕舞う。

天子山地は、なんと雪見岳への登山口で、すでに渋滞。すぐに「やばい。富士宮に間に合うかな?」と不安になる。登ると、ずっと渋滞でなかなか動かない。途中でルート補修などしていたが、そんな暇はないほど、平に近い尾根上までずっと渋滞。抜かすにも危ない。半分まで来たら、少しだけ緩くなった。でも渋滞はゆっくり登るので足には来ない。山頂で、初年度からお世話になっている富士宮山岳会の工藤さんの奥様と逢う。テントには仮眠中の旦那様がいて、出て来てくださった。しばし挨拶。みなさん私が走っているのは知っているらしく、喜んでくださった。記念撮影。

そこからが地獄の泥濘みと渋滞だった。何度も雨後に入っているが、ここまで泥濘んでいるのは見たことがない。慣れない選手も多いらしく、みんなゆっくり。あちこちで転ぶ時の奇声が聞こえる。熊森山頂でも山岳会の方としばし談義。みんな休んでいる。そこから先も酷い状況で、長者岳近くまで渋滞っぽかった。長者でお米造り仲間だった山岳会の田中さんと会う。記念撮影。しかし、すでに関門危うい真っ青な時間。

下りを頑張って飛ばす(ほどほどに)。新しいルートでA3の富士宮エイド(69.6km)へ向かう。以前はNGだった一般道がOKになったらしく、楽チン。でも、なにしろ時間が読めるだけにやばいやばいやばい。降りて来てからの集落で、知り合いの伊藤さんのおばあちゃまが椅子を並べて応援してくれているが、「あ、礼子サンじゃない!」「はい。でも、時間なくてゴメンナサイ」「うちの孫もそう言ってた」なんて会話を交わす。走って森を抜け、昨年までの西富士中のエイドを抜け、ブリヂストンのパーキングで、「じゃじゃじゃ~~~ん」関門アウトタイムじゃ~ん。

実は5分前にSMSで関門時間の延長が来ていたらしいのですが、気が付かず。「もしかしたら」と敢えて見る元気もなく、とにかくとぼとぼ進む。一般道にルート変更した辺りで真っ黒な黒富士を見るが、カメラを出したら通り過ぎていて、戻る元気もなく進む。周りの人と、「駄目だったね」なんて会話をする。人はまばら。明るくなってきた辺りで大原学園。そこから迂回して山を走ってエイド向かう。

すると何てこと。途中で「関門伸びました、大丈夫ですよ~」とニコニコ笑った女性が拍手で迎えてくれた。それでも私の顔は暗い。時間ないなーと思いながら5:36にエイドへ。関門は6時! 心配していた大野さんと時間戦で用意。シューズ交換。お世話になったエイドのすべての関係者と全然話す時間なし。市役所の長谷川さん、カイロプラクティックの面々、お汁粉など出してくれている佐野さん、あああ、みんなご免よ~。トイレに行き、5:57(関門3分前)にエイドを出る。

そこからは送電線下の道で、うっすら登り。ここで走るつもりだったが、眠くて全然スピードあがらず。すでにゾンビー。前後には数人いるくらい。7:39に楽しみにしていたW2粟倉(76,3km)に到着。すごく盛り上がっていて、嬉しかった。第一回目からここを任されている岡本さんの大きくなった赤ちゃんも見て(びっくり~)、なんだかずっといたい気分。レユニオンの100マイルレースでお世話になったフランス人のジェロームに逢うが、足が痛そう。

そこからの舗装の長かったこと。ほぼ歩き。富士市の林道に入ってから、走ったり歩いたり。眠いがこどもの国が近いので少し元気になる。10:15、A4の富士山こどもの国エイド(90,4km)に。めちゃくちゃ元気で威勢がよかった。サポートがいるのでデポはないが、ここのシステム完璧とみた。が、楽しみにしてた「富士山ひらら」が3分半かかるというので、大野さんのサポートエリアへ。フルーツから入ってあれこれ食べ、また戻ったが、またひららは売り切れでない。待てないのですぐに出発。10:50ということは、35分もいたらしい!

ここからもまた知り尽くした道。以外と早く通過して、別荘地から下り、初めてのエイドA5の富士山資料館(97,3km)へ。下りの舗装路なが~い。そして草原にでた。対面通行なので、思わず撮影。景色と人がオモシロイが、長い。下って下って下ってやっと現れた。12:13到着。エイドではカツバーガーとすその水ギョーザ(うどん)に飛びつく。小野寺さんのあしラボコーナーがあったので、施術してもらう。実は天子山塊の下りで痛くなった右足首、靴ひもの結び方がキツかったのではなく、単に下り方がよくなかったみたい。いろいろ直してもらって12:45出発。

すると、出てすぐにSTY(80.5キロ・20時間制限)のトップがやってきた。どんどんやってくるので、撮りまくり&声を掛けまくる。エイドをすごい速さで折り返してきて(ほぼ止まらず?)、またビックリ。ここからは千人切り(道を譲る&撮る&声を掛ける)となった。「頑張って」というと、必ず返してくれるので、気持ちいい。すごい速さで抜いて行く人が殆どだが、一緒に走るSTYも多し。ここから太郎坊までは、自衛隊の演習地(初めてのところ)で、細かい上り下りが多く、しかも泥濘んでいる。天子山地ほどではないが、けっこうえぐい。が、面白い。天子山地で一回尻餅着いただけという天才の私は(シューズがいいんだよん)、ここも楽しく走っていった。

UTMFの同じスピードの選手がここら辺りから一緒になる。16:06、A6の太郎坊(109.9km)到着。ここでまたシューズ交換。みくりやソバも食べた。何をしたか覚えてないが、Tシャツも替えたかも。16:28、ヘッドライト付けて走りだす。

ザクザクの演習地は、以前より伸びていたので「まだかな~」という感じ。でも、走り易いし、飽きない。STY軍団が塊でやってきてラッシュ状態。すばしりへの下りになってちょっとほっとする。でも、眠いかなあ。18:21にA7のすばしりエイド(120,5km)着。人がたくさん居てくれて凄く嬉しい~。どのエイドでもものすごく大きな拍手と声を下さるので、本当に感動。ここの雑煮と磯辺焼き、うまい!!なめこ汁も食べた(と思う)。相変わらずフルーツとパンなどを食べ,最後にまた磯辺焼きを手に持って、18:50出発(関門40分前)。山中湖を目指す。

登りは動きつつ渋滞。STYの選手が抜いていくのは、下りだけ。ルート変更となった下りは、細いがとてもいい道だった。例年のエスケープルートだが、私が通ったのは初めて。籠坂峠までの間、3人のゾンビーUTMFさんにホットホーヒーをあげた。「ホット珈琲あるけれどいかがですか?」と押し売り状態だが、みんな感動してくれた。大野さんに言われ、初めて持ってみたけれど、小さくて軽い魔法瓶最高!

舗装路に出た所で出会ったゾンビーさんとはシリトリをする(シリトリの押し売り。「食べ物」をテーマにしました)。でも、離れてきてしまい、自然と別れる。湖岸の道へ出て小走りしていたら、なんと知り合いがきゃあと手を振っている。上原博美ちゃんと小甲里美ちゃん姉妹だ!そろそろかなと待っていてくれたのだという。有難い!抱き合って、しばし一緒に走ってサヨナラする。嬉しかった。同じチームの選手二人とまた出会う。結局ほぼ一緒にゴールした渡辺真理さんと由田力さん。何度も前後するのが可笑しい。ダッシュしてA8の山中湖きららエイド(135,5km)へ(21:36着)。

装備チェックOK。シューズとTシャツ交換。ここでは仮眠を取ることに。15分だったが、本当は30分がよかったかも? 起きてからまた痛くなった足をニューハレの芥田さんがみてくれた。しかし痛くて大声あげて大変!甲州富士桜ポークの豚汁はあったが、豚は少しで、うーむだった(すみません。たまたまだったのかも)。六花さんに全員必須の身体チェックを受け、23:00スタート(関門1時間前)。すぐに大野さんが机に忘れた携帯電話を届けに走ってきてくれた(あぶな~)。

夜の町を抜け、石割山へ。このレースの為に夜中じゅう火を焚いてくれている石割神社をすぎ、山頂へ。と、嬉しいことに3度目のトルデジアンから帰って間もないあんちゃん(アンジョウアケミさん)が居た!STYのスイーパーやっているのだそう(なるほど、確かに少し前に頑張って進んでいるSTY女性がいいた)。しばらくトルデジアンの話で盛り上がる。いつも笑顔がステキで、前から尊敬する大好きなランナーさん。で、山頂へ行くと、ここではなぜか冒険ランナーの樺沢さんと佐藤秋さんみっけ(スイーパーだった)。わーい。

泥濘むトレイルでは、何人かのSTYさんが関門時間と闘っていた。辛そう。途中は関西の女性選手と話しながら、本番を初めて見るA9の二十曲峠エイド(141,7km)へ(昨年は見てない)。00:38。エイドでは、お豆腐に舌鼓。ドーナッツは??だった(舌がおかしかったからかも)。エイド仕切ってるちょー元気な若林賀津子さんやロゲで何度かペアを組み、今年のUTMBでは同じ宿だった戸田さんと記念撮影。細長く(印象的)、暖かい歓迎ムードのエイドを出発。恐るべしの扚子山へ!

一番の地獄はここからだった。眠い。ひたすら眠い(もっと仮眠とるべきだったと気付く)。最大級のゾンビーになりながら、追いつく人には「眠いですね~」追いつかれた人にも「眠いですね~」と声かけながら進む。登りの辛さはなく、ひたすら眠い。歌も子守唄に。人もいないし、景色も見えないし、眠いよ~。ビデオを撮ればよかったのに、思い出さず。ようやく厳しい岩場についたら、眠気は飛んだが、ビデオ回すにはあまりに危険でけっきょく撮らず。カメラマンの一瀬さんと二十曲か杓子で逢おうと言っていたので、映像撮ってるかな~と思ったら、山に入れず撮ってなかったそうで、あとで悔やんだ(こういうのこそオモシロイからね)。それほど酷いどろどろで岩がすべり、四つん這い状態で渋滞。

でも、「このままではいかん」と渋滞を抜いて先を急ぐ。杓子の山頂で鐘を鳴らして、ジェルを食べ、すぐに下山。ヌルヌルだが、雨の「富士忍野高原トレイルレース」の時よりはいいいかも(ドロドロ大好き)。と、途中で一瀬さんと遭遇!やった。林道を小走りで行く。途中で香港のレースで逢った三宅紀代子さん(STY)と遭遇。一瀬さんが「まだ関門間に合うかも」と言ったら、ガンガン走りだした。その速さと言ったら、すごいこと! 何人かSTYの人が走って行った。そしてもう間に合わなくて歩いている人にも逢った。ひきこもごも…。

5:30、明るくなってきたころ、富士吉田のA10富士小学校エイド(156,7km)へ。あまりにドロドロだったので、全部着替えた(パンツを前後逆さまにはいて出ようとしてみんなに笑われる)。仮眠を20分ほどとる。吉田うどんも2杯戴く。山中湖でもあった佐々木新子ちゃん(第一回UTMFで私の手足になって動いてくれた仲間)も仮眠。今井妙子ちゃん(新子ちゃんと一緒によくトレラン練習した仲間)は、スタートが一緒だった。「下りが辛い~」といつも言っていたが、富士宮の舗装路でぶっ飛ばして頑張った同じ富士宮エイド関門ギリギリ仲間でもある。励まし合って、6:37(関門83分前)に出発。ここまで完璧なサポートをしてくれた大野さんの他、いつも見守ってくれた仲間とゴールで逢う約束をして別れる。

最後だからか、なぜか眠くはなかった。いつの間にか雨は止んでしまったので、暑くならないことを願う。ヌルヌルの登り。何度も通ったこの道なので、焦らずゆっくり。富士山は相変わらず見えないが、やはり陽が昇ると元気になる。あれこれ4年間の作業ややりとりを思い出す。あの道この道どれもいい道だったなあ(思い入れがあるので、なかなか平らな気持ちではみれないかも)。今回は舗装路が多かったけれど、山だったらまたそれはそれで大変だったかも。

途中でゴミをひとつだけ拾う。ここまではとても拾っている余裕がなかったからだ。そして以前カモシカにあった頂上近くから下りへ。すぐに三宅さんの旦那様の方に逢う。奥様は残念ながら富士小学校に間に合わずにリタイアと聞く。とても残念。三宅さんのリズム感ある下りに合わせて降りる。そして新しいコースで湖岸に出て周遊コースへ。直前に懐かしいUTMF関係の知り合いに偶然逢い、ちょっと涙ぐんでしまった。涙腺が緩んでしまったからか、大橋のたもとでまたもやおもいっきり転倒。石畳が飛び出していて、足が引っかかったのだが、勢い良く転んだので、肩、腰、膝を打つ。これでめでたく両側をヒット。私って何者?

起きて、頑張って大橋を渡る。と、しばらく行くと、何度も途中であった私より年上の方を抜いた。挨拶すると、胸に野草を差している。あまりにそれが素敵だったので、写真を撮らせてもらう(あとでバッドウォーターをものともしないウルトラアスリートの貝畑和子さんだと知って仰天!お顔を見たのは初めてだったので分からなかった!とても尊敬している方だったので、嬉しかった。マメが凄くてゆっくりだったそうだが、同じところを歩けてホントに幸せ~♡)。橋の最後辺りから応援者が「おめでとう!」「お帰り~!」「ナイスラン!」などと、次々声を掛けてくれる。湖岸をゆく。どんどん近づいて行く。本当に帰ってきたんだ。

ゴール直前のホテルのテラスで「レイコサーン」と声がする。なんと富士山資料館で会ったセバスチャンだ!そして撮影班たち(セバスチャンはSTY優勝だったことはまだ知らず)。で、いよいよ最終コーナーというところで、サポーターの大野さんにあう。奥さんの有子さんや平山さんなど会のみんなも次々とやってきた。エイドを追ってくれていたメレルの松崎さんも!握手してたら何だか嬉しくなってスピードアップしてしまった。私はそういう質らしい。実はスピードアップしすぎて、「みんなで一緒にゴール(関門94分前)!!」……にならず(遠慮したのかも?真相はまだ聞いていない)一人でゴールのラインへ。

ハイタッチしながら進んでいたら、なんだかもったいなくなって、反対側へもう一度。更に2度目のタッチをしてゆっくりと飛び込んだ。その向うに見えたのが、六花さん。「りっかさあああああああん」と抱きついたら、この100マイルの思いだけでなく、その何周分もの思いがどんどん沸き上がってきて、涙が止まらなくなった。ありがとうしか言えなかった。いい道だったよ。たくさんボランティアの人が頑張っていたよ。その時は、主に山梨の道は完璧だったよと伝えたような気がする。

そして、チップを外し、ゴールから出る所で、完走ベストの受け渡し。自然に大野さんに差し出した。今回は雨や泥や関門やあれやこれやで、本当にサポートありきのレースだった。私にとっては大野さんがいなかったら、駄目だったかもしれないレース。大野さんは完璧だった。TDSの帰りに声を掛けてくれならったら…。本当に有り難い。大野さんの仲間たちみんなと記念撮影し、表彰式を見て、セバスチャンと写真を取り、たくさんの知り合いや初めての方と言葉を交わし、静かになった会場を後にした。

昨年は最後まで残って会場のゴミ拾いをしたが、今回は車に乗って、連泊していた大石側のペンションに向かうのが精一杯だった。やっぱり選手は辛いのね。。。翌朝、ようやく富士山が姿を現した。帰って洗濯したら、Tシャツ3枚にヘナの汁が流れた跡が残っていた。やっぱり一番怖いのは、ヘナのオレンジや緑のシミだな~。転んだ肩の傷もかなり痛いぜっ! という訳で、思い出はあちこちに残っていたのであった。ちゃんちゃん。

メモあれこれ
☆受付日の朝に必須の携帯電話をトイレに落とす(すぐに貸してもらう)。
☆受付でたくさん女性ランナーたちとあって力を貰う。
☆まったく寒くなかった。雨でよかった。
☆序盤でたくさんの人がリタイアしたことは知らなかった(700人?)。
☆よかった食べ物は、メロン(1.5個)、梨(2)、ヨーグルト、プリン、柔らかいくしゅくしゅパン、麦茶、魔法瓶のホット珈琲。
☆交換は、Tシャツ数回、シューズ4回。
☆ザックやシューズを始めとする全てのウエア&グッズがバッチリだった。
☆失敗は、膝痛でロキソニン(痛み止め)飲み過ぎたこと(大会後に目眩)。
☆帰り道に朝霧の「肉うどん野島」さんに寄ってカイロプラクティックやってたら、たまたま来た土屋幸雄さんが来て、肩の治療をしてくれた(本職)。最後までいろんな方にサポートしてもらう。
☆UTMF 170.3km 累計標高7.889m 46時間制限(エイドの正確な距離は不明)。 
☆完走率41.5%(女子39,9%)、総合476位/567人完走/1.362人出走、女子75位/96人完走、44時間26分45秒、50代女子7位/9人完走中。
☆トップはジェディミナス・グリニウス(20時間40分58秒、女子はラシュエ・フライエ(25時間34分)。