[書遊び] 「漢字の世界」 <月と夕>


⭐lightです。

●「」の部首名は、「つき・つきへん・にく

 づき」です。小学生の頃、何で「つきへん

 と「にくづき」の二つあるのだろうと疑問に

 思いながら、そのままになっていました。


●現在では同じ形になっていますが、書道字典

 には成り立ちにより「月部」と「肉(月)部」

 に分かれて記載されています。


●「肉部」に属する漢字の中で、字の左側に月

 があり身体の部分・状態などに関するものを

 「にくづき」と呼び、身体に関係ないものを

 「つき・つきへん」と呼ぶそうです。


●白川静博士の理論からすると、三日月から始

 じまった「月」や「夕」の形が、古代の「肉」

 の形に近づき、現在の形になったようです。


●『』 <音>ゲツ・ガツ <訓>つき

   ・「日」と区別するため、三日月の形。



 『』 <音>チョウ <訓>あさ

   ・屮屮(そう・)とを合わせた

       会意(かいい)文字

   ・会意文字とは、二つ以上の文字を組み

    合わせて、新しい意味を表す文字。

   ・屮屮は++で「日」のに配置。

   ・月がまだ残っているので朝明けの時。

   ・「あさ・あした」の意味。


 『』 <音>ロウ <訓>ほが(らか)

   ・もとの字は「朗」で、「良」の

    月明かりを合わせた形声文字

   ・「ほがらか・たからか」の意味。



 『』 <音>キ・ゴ <訓>ー

   ・其(き)は四角形のちりとりの形で

         一定の大きさ・長さの物。

   ・時間や月日を表す形声文字


 『』 <音>セキ <訓>ゆう

   ・夕月の形で「ゆう・ゆうべ」をいう。

   ・甲骨文字では、ゆうには中に点があ

    り、月には点なし。


 『』 <音>タ <訓>おお(い)

   ・夕(ゆう・肉の形)を二つ重ねた形。

   ・お供えの肉が多いことから、すべて

    「おおい」の意味。




 『』 <音>ガイ・ゲ <訓>そと・ほか

                はず(す)

   ・夕(ゆう)と卜(ぼく)の形。 

   ・は占いに使う甲骨のひび割れの形

   ・(がい)は占いに使う言葉

   ・「そと」の意味になり、のちに「そと

    がわ・ほか・よそ・はずす」の意味。


 『』 <音>ユウ・ウ <訓>あ(る)

   ・(ゆう・手の形)と(肉の形)を

           組み合わせた会意文字。

   ・肉を手に持ち、神に供える形。

   ・「もつ・たもつ・ある」の意味。

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