2月14日(日)
最終日。泣いても笑っても最終日。
いつもより早く起きて、荷物をまとめて移動する。
あぁとうとう帰っちゃうんだね・・・
最後の朝食。パンがかなりおいしいので今日は白飯はやめてパン1本で。
が、取りすぎて食べきれなかった(ちょい確信犯)
そのパン半分を昼食用に持っていく。
慌しくチェックアウト。神が手続きをしてくれる。
「前に黒いカードが(カードリーダーから)出てこなくてさぁ」とぼやいてた。
今回はもちろんそんな良いカードじゃないからちゃんと出てきた。
神が細かい作業をしてるのって、なんだかイメージじゃないから見てるだけで楽しい。
さて、今日も行きますか!
気合とは裏腹にリュックが重い。
いや。。。リュックではなくて体が重いのか。。。食べすぎか!?
今日もロープウェイは長蛇の列。この4日間で一番後ろだった。
乗ったら乗ったで混み混みの地下鉄なみの不快さ。ま、これも慣れたもんだけど。
頂上で準備をしつつ待つ。
ブーツの調整、ビーコンの電源オン、お手洗い、ストレッチ、紅茶を少し飲む、飴をなめる。
これもいつものこと。
非日常が日常になってるなー至福。
知った顔が増えたのも、最終日っぽい。
Oさんに「小雪さん」と呼ばれたので、はいと答えて近寄ってみると「呼んだだけ」と言われる。
で、アタシの名前についてしばしトーク(変わった名字なのでネタになる)
今日はOさんのチームらしい。
八甲田温泉を昨日とは少しルートを変えて行きますとのこと。
チームは16人。昨日より少なめ。
「こうやって紙に書いて、行き先の指示まで出されてるの。話すことも書かれてるの」だって。
おもしろいなー、Oさん。今日も楽しみ。
スキーチームは今日も2つに分かれる。
そして今日もテレマークご夫妻とは違うチームに。残念。
でも相方が前乗りしていた時に、相部屋で一緒だったMさんと同じチームになった。
今日のトップガイドはOさん。後ろは初?のKちゃん。サポートにWさん。
Oさんがトップは初めて。
いつものように少し滑って、いつものようにそのまままっすぐ歩く。
登りが昨日より楽だった。
というのも、カニ歩きの方向を時々変えてくれるので、片足に負担がかかりすぎずにすんだから。
それとMさんとちょうどいい具合に、しんどくならない程度に話しながら登って気が紛れたから。
登ったあと、休憩中に見た景色は、薄日がさして視界がよくて樹が綺麗に見えた。
あーやめられないよ、本当に。
Oさんが言う。
「今日は大きく回ってトップらしい滑りをしますんで。
みなさん帰ったら、私が真面目に仕事してたって皆に言って下さいよ」
Oさんお茶目!
もちろん言いますとも!!
最終日なので、もう怪我してもいいやと思って、わりとスピードを出す(あくまで当社比)
ノートラックをねらう。
体が浮く。
沈みきる前に少し力を入れる。
方向を変えつつ、さらに浮く。
なんだこれ。
あーたまんねー。
気がつくと斜面は終わってた。
名残惜しそうに上を見る。まだ滑ってない人がいる。うらやましい。もう1本滑りたい。
Kちゃんは途中から片足で滑ってきた。なんちゅうことすんだ。
そしてまた登る。
それにしても・・・パフパフの雪を登るのは相当苦手だということに気付いた。
スキーの先端が埋もれてねーにっちもさっちもいかなくてねー。
「昨日より上の方を歩いてるのよ。Oさんらしいコースどりだね」とWさんは言う。
私には上の方を歩いてるとかさーーっぱりわからなかったけど。
昨日滑ったラインを通り越してさらに奥へトラバース。
結構急で、滑落したらそのまま落ちていきそうなので慎重に。
(こんなところで落ちたら危ないよりももったいないよ)
Oさんスタート!
スプレーが舞う。深い!
斜度もあるし、いい斜面だー
どこ狙おうかな!と悩んでいる間に、待ちきれない人が飛び出していく。
Oさんが一瞬見えなくなった。
あ、いた!でも動かない。
あ!こけてる!
・・・・ん?登ってる?
どうやら板が外れたみたい。
先行部隊がOさんのところで止まってるけど、
ボトムまで滑りきりたいなぁ、と思ったアタシ達4名は、上から様子を見守ってる。
(ガイドを追い越してはいけないルールなので)
Oさん、リスタート。
それを見届けて、アタシスタート。
皆より少し奥から。
もうなんつーかねー、気持ちいいのひと言だよ。
やっとつかめた。パウダーで自分が気持ちよくなるコツを。
ボトムで休憩。滑ってきた斜面が名残惜しくて何度も見つめてしまう。
その後は林間を滑る。
ちょっとでも楽しめるポイントは楽しもうと、行ける!と思ったところはラインをそれる。
・・・けど時々失敗して埋まって歩くはめに。ま、それもありか。
昨日の悪雪ポイントもなんのその。
遅ればせながら、ニセコのストロベリーフィールズみたいだと気付く。
あの雰囲気に慣れておいてよかった。
そして午前の部終了~。
いやー楽しみました。
「16時50分のバスに間に合いますよね!?」って確認して早速ロープウェイに乗る。
頂上でパンとカロリーメイトのご飯。お腹がすいてないので問題なし。
と思ったら「ご飯どうしたの?上で食べたの?!」とMさんに聞かれる。
「それはレストランに入ると出てくるのが遅いから?」
「はい。この前30分出てこなかったんで」
「山麓で食べるとまだマシかも」
「ロープウェイに先に乗りたいんだよね」とWさん。
そう、ロープウェイの待ち時間が読めないから、アタシとしては先に登ってゆっくりしたい派なのだ。
頂上でテレマーク夫妻に会えたので、「また来年」と挨拶した。
本当に会えるのだ、それはもうわかってることで必然なのだ。
準備して外に出ると、青空が広がっていた。
あぁ、5%に遭遇できた。
頂上からの眺めは遠くの山と、近くの山と、白くなった樹氷が本当に美しくて、
写真に撮ることも忘れて見入ってしまった。
岩木山を見ていると、目の先にMさんがいることに気付く。
何を考えてるんだろうなー
岩木山を思い出そうとすると、その背中こみの映像がよみがえってくる。
午後からは人数がぐんと減って8人に。
時間がないから遠出せずに、ダイレクトコース近辺を滑るらしい。
ダイレクトコースは最初にいい斜面があるんだよねー。
で、キャッキャ滑ると「いい斜面終わりー」とOさん。
少し重くなった雪。重いといってもまだ軽い。
雪庇ぽいところを避け、ぐんと周ると急に斜度が変わってかくんと落ちる。
好きなところを思い思いに滑る。
なんていうか、上手い下手は関係なく、自然を楽しむものなんだなーと思う。
もちろん上手ければもっと自由に、もっと楽しいんだろうけど。
登りは全くなし。天気がいいから歩いてるだけで気持ちがいい。
どの景色も忘れたくない!って思うくらい美しい。
頑張って写真に撮ってみるけど、当たり前だけど撮りきれない。
下の方にくるとOさんが言った。
「雪が少し重くなってきてますので。飛ばしてください」
初めてきいた、飛ばしてくださいなんて言葉!素敵!
飛ばす。というか飛ばせない。重いし斜度がないから。
でも前に行きたい、行けるって思いながら滑るのがこんなに気持ちいいとは!
どんどん滑る。ガンガン滑る。
そのまま林間を抜けて、広い場所に出た。
あ、、、終わっちゃった。
コースに出たので終了。
あーーーーーあ
終わっちゃったよ。
はーーーっとため息。
「帰りたくないです。でも支度しなきゃ。ありがとうございました」と言って最後の滑り。
圧雪されたコースを滑ると、いい雪なのに何かが違う。
滑り方、完全に忘れてる。やばい来週どうしよう。
楽しく大きく滑って、八甲田終了~
あーいやーもう満足。満足じゃないけど満足。
相方は箒場岱1本だったらしく、「友達下にいますよ」とまたまたMさんが教えてくれた。
「『友達帰ってきたよ』って(相方に)言ったら、『どうでもいいです、リアルに』って言ってたよ」
「あいつ・・・アタシのこと基本どうでもいいんですよ」と言い階段を降りると、
すでにお風呂を終えた相方が帰り支度をしていた。
Mさんの件を言うと「ほんまに小雪に伝えたんやー」って笑ってた。チキショー
お風呂を終えて、さくさくと準備して、シャトルバスを待つ。
いつものように今日のルートを書いてもらおうとOさんのところに行くと、
「えーっとどこだっけなぁ。わかんないなー」と悩んでる。慣れてないところがまた良い。
「このルート適当だなぁ」
「適当じゃないですよ。ちゃんと書いてますよ。2mと狂ってないですよ」とIさん。
あまりに悩んでるので「あ、適当でいいですよ」って言ってしまう。
「(今まで書いてるルート)これ全部適当なんだよ実は」
「本当に!?」
「八幡平の地図を持ってきてもルート書けるよ」
「えーー本当ですか!?適当なんですね。3年目にして知る真実」
「だんだんばれてくるよ。この人は僕に山スキーを教えてくれた人でね」とTさんがOさんを指差す。
「真面目に、って教えたつもりなんだけどなぁ」
「その部分は抜けちゃったね」
「伝わらなかったね」
「最終的にはゴールにつけばいいって思ってるから」
「途中のルートはどうでもいい、と」
「例え間違ってても間違いじゃないから」
「行ったところが正しい、と。ゴールさえ間違えなければ」
綿密な、一ミリたりとも狂わない計画が練られているのかと思えばそうでもない。
いやいや、山を知り尽くしているからこそ、なんだけどね。
それにしても思うのは、昨年は神・命なだけだったけど、
今回は神以外のガイドさんの楽しさも知れたツアーだったなぁ、と思う。
みんないい人ばかりで、雪山が大好きで、当たり前のようにスキーとボードの両方ができて、
だからこそ人が集まってくるんだろうな、と思えた。
ま、神とは二人きりで写真を撮ってもらっちゃったけど。
1年越しの念願が叶いました。
でもね、それと同じくTさん・Kさん・Oさん・Iさんと一緒に撮れたのが嬉しかったな。
会いたいと思ってた人に会えて、知り合いも少し増えて、ますます楽しくなったなぁ。
「相方とアタシ」のペアの認知度も高くなってきたから色々教えてもらえてラクになったし。
何よりノーストレスの日々!最高!!
最初の目標だった「余計なこと考えずにただ楽しむ」はおおいにクリアできた。
それだけで充分。
あぁ、明日からでもまた行きたいよ。