はじめに、令和元年新潟・山形地震の強震に遭われた全ての地域の皆様に、心よりお見舞いを申し上げます。
こればかりは防ぎようがない事と言われても、皆様、本当に堪えていらっしゃることだろうと思います。
一日も早く余震が終わり、日常が戻ることを強く祈らずには居られません。
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今現在私どもの住んでいる所は千葉県流山市。
ここは、フォッサマグナ柏崎-千葉構造線の真上です。
この瞬間にも、柏崎-千葉構造線はズルズルとスロースリップを繰り返し、少し気を付けていると体感で微振動や地鳴りが感じられます。
フォッサマグナは大規模な地溝帯ですが、ここ自体が動いて直接打撃になることはほぼ無い「滑って砕けてずれる」エリアですので、あまり意識したことは無かったのですが、今回「もしかして?」と思う幾つかの宏観異常現象めいたものを直接観測致しました。
1)視界にある水槽全てで北北西を向く金魚達(27時間前/ 6/17 19:00頃)
強い地震の前に水中の魚が一斉に震源地の方に頭を向けることは、前回の311でも多く観測され、比較的広く知られる異常行動の一つとなりました。地磁気に感応した行動として科学的根拠もある行動のようです。
気のせいだろうか?と思った時には大体気のせいではなかったな、と。改めても痛感させられた次第です。
2)フクロウの異常行動(36時間前~直前/ 17日10:00頃から、18日22:30頃まで)
① メンフクロウのキキ&ララが、室内放鳥をしたら降りてこなくなりました。その上36時間以上、頑なに拒食し続けました。
そのくせ、いつもより多い頻度で水場に降りてきて、ゲップで逆流をするほど大量に飲水をしてはタッチ&ゴーで飛び去ってしまいます。
餌を見せるとポタポタ涎が垂れるほど空腹なのに、どうしてか水以外飲もうとせず、絶対に切株に戻らずお気に入りの場所に隠れてしまい、今までにない不気味な感じを受けてしまいました。
② ワシミミズクのイーゴリィ君も同様で、ガブガブ水を飲み、すぐに飛び立って一番安心できる高所に戻ってしまいます。ペリットが出ているのに絶対に食べようとしないのが理解できず、無理に食べさせようとしたら暴れて拒否し、鉾に繋ごうとしたら攻撃すらしてきました。
三羽の不可解な行動は、発震直後の18日23:00過ぎには綺麗に消失し、突然夢から覚めたように切株/鉾に戻って大声で餌を強請り、心配になるほど食べすぎてしまいました。
【上記の意味すること(推測と考察)】
フクロウが捕食対象とするネズミをはじめとする森の小型哺乳類は、地震や災害前に異常行動を起こすことで知られております。(例:ネズミが船から逃げ出す等)
主食にしている小型哺乳類が通常と異なる動作をしたときに、いつもと同じ急速消化&迅速排泄&胃酸の大量分泌を行っていては、ある意味では命に関わる状況になるのかもしれません。
やたら大量に水を飲み(胃酸の中和)、接地を避けて自由を行動できる場所を確保する(その時に安全に逃げ出すため)ことはフクロウにとって命を守る重要な行動様式なのかもしれないと思いました。
※草食性の鳥類は地震に反応が鈍いのは、従来からある説であり、2011/3/11にはっきりと目視致しました。早期警戒システムPOP2Oは作動しないばかりか、カゴに捕まったまま、カゴがずれようが倒れようが一声も出さず、36分間の強震を耐え抜きました。彼らは地震に無関心であることで、命を守っているのかもしれません。
3)古井戸の怪
ここには上総掘りで堀った浅井戸があります。これは江戸末期~明治には既にあり、「すぐに枯渇して使えない井戸」として知られた存在でした。40年以上前、あまりにも枯れるので水道にその座を奪われ、それ以来分厚い鉄板で封じられ、2012年に私どもが移転してくるまで誰も触らないまま放置されていたものです。
7年前私どもが鉄板を除去すると、水位は地上から3~4Mぐらいまでに貯水した大井戸に化けておりました。使用開始時にメンテナンスを行ったところ、20Mの縄梯子を下ろすと5M前後余る、上総堀りにしてはちょっとばかり深い「浅井戸」であったことははっきりと目視しております。
【この井戸に関して現実に起こったこと】
・2014年頃までは溢れるほどに湧水する大井戸でした。
・PHは7.5~8前後。雨水は直接流入していないことは確認しております。
・2017年の冬、従来設置したパイプから水が出なくなりました。ポンプとパイプを騙しだまし延長して、なんとか給水を行ったのですが、2018年の年初には完全に枯れました。
・どうせ枯れたのなら、一度徹底清掃しようと決意をし、井戸の底を目視できる晴れた日に複数人で鉄板を完全に外したところ、
→どこまでも深く、石の壁が尽きた後は剥き出しの土壁が地の底まで続く、見たことの無い空洞が広がっておりました。
→25Mのパラシュートコードを下ろしたところ、半分にも達しませんでした。10Mを結び足しても底には届きませんでした。
→2012年に私達は底を漁っておりますので、目の前の出来事が理解できず、泥水に至るまでパイプをつなげるだけ繋ぎ、ポンプは降ろせるだけ降ろし、つまり「やりようがない」と諦めて、再び鉄板を閉めました。
・2019/5/25 15:20、千葉県北東部で比較的強い地震が起こりました。https://bit.ly/2IsGl9l (気象庁震度データベース)
これはフォッサマグナ帯に沿った箇所に強震域が広がるものでした。(当時病院に行っていて、留守にしておりました)
・帰宅して、井戸から何かがニョキっと伸びているのに気が付き、何かと見れば、井戸を開けた日に繋ぎまくったパイプが80㎝ほど生えておりました。
・ふと思い至り、6月の初旬に井戸のモーターを入れたところ、澄んだ水が尋常ではない勢いで吹き出して参りました。水の勢いから逆算すると、どう考えても水位は地上から5M前後まで回復しています。
【上記の意味すること(推測と考察)】
(1)井戸が使える条件について。
古井戸の掘削時期には、明和年間説(1764~1770年)と安政年間説(1854~1859年)があります。どちらにしても双方大地震の直後&直前期です。(下の画像はwiki「地震の年表(日本)」より)
(明和前後の大地震)
(安政前後の大地震)
私達は2012年に40年ぶりに古井戸を開けました。水質は安定し、生活用水には多すぎるほどの湧水のある浅井戸とは言い難い大井戸でした。よもや、フォッサマグナが比較的長期間大規模なスロースリップをしないと、枯れる井戸だとでも・・・・・・。
(2)掘っても埋めてもいないのに変わる深さ。そして、一撃で80㎝生えたパイプについて。
底が崩れて埋まったのなら、パイプは生えずに「埋まる」と思われます。パイプが「生える」状況とは、強い力で突き上げられ、尚且つ、接地面ごと持ち上げられたような状況ではないでしょうか?それこそ、地下深くから大きな力で一撃で持ち上げられたような・・・・・。。
【結論として】
やはりこの3つ、何か地震予知として関係があるかもしれないと思いました。
魚の方向は地磁気が強まるつどにやるようで、タイミングが合わないと気づきにくいものですが、一斉に同じ行動をとるので非常に不気味です。(ソ連時代のロシアには±の微弱電流を駆使して魚の動きを誘導し、特にダムの魚などを一網打尽にする漁法があったそうです。今は自然保護の観点からやらないようですが・・・)
フクロウの突然の大量飲水と接地拒否も、大いに関係があるとしみじみ思いました。
そして井戸は、・・・・・調子を見ながら近日中に正確な水位をモニタリングできるようにしようと思います。フォッサマグナ上の浅井戸には何かそういった能力があるのかもしれません。
以前の記事ですが
災害時の観賞魚飼育についてまとめた記事がこちらになります。
https://ameblo.jp/fairlady-sp310/entry-12403509115.html
いつか必ず起こることならば、備えて損はありません。
生き残れば「その時」の後、私達の日々の暮らしは強制的に続きます。
それがわかっているのなら、当然のこととして受け止めることが、日常を送る、ということなのだと思います。
せめて「その時」が良い曜日や時刻であって、犠牲者が最小になるよう、祈ります。
文責:水棲疾病基盤研究所