2016年1月上旬より開始した
アロワナ上目(Osteoglossomorpha)類(古代魚)に於けるレッドスター/スメルチの治験
及びエピスティリス症(ツリガネ虫)の治療に、
一応のめどが立ちましたのでご報告を差し上げます。
【過程】
http://ameblo.jp/fairlady-sp310/entry-12121585264.html その1
http://ameblo.jp/fairlady-sp310/entry-12123449168.html その2

本日戴いた画像は以下の通りです。

2016/3/1 アロワナ
2016/3/1 アロワナ2016/3/1 アロワナ

画像でご確認を戴ける通り、ほぼ完治となりました。
尾の再生もしっかりと開始しておりますので、エピスティリス症による裂断箇所や、長い目で見れば患部離断手術後も再生が出来るものと思われます。
実際、初期の画像と見比べても十分再生をしております。
それと、体色。これはアジアアロワナに於いて極めて重要な審美点となります。
これも見比べるまでもなく格段に向上しております。
おまけとして、水槽壁面のミズミミズが殆ど消滅していることにもご注目ください。

ご相談を戴いた当初の画像は以下のものとなります。
アロワナ治療初期2アロワナ治療初期1
アロワナ治療初期3アロワナ治療初期4

アロワナ類は魚類の中でも真皮が極めて厚く、金魚・コイとはまるで比較になりません。
その為、浸透させるまでの間、他の魚類よりは時間がかかったものの、飼い主さまのご尽力として適切な濃度の維持の結果、本来の美しい姿を取り戻したものであります。
最後の詰めとしては、まだ内部に残存している可能性を考慮し、ある一定期間はスメルチの2倍浴+グラナータ+αで完全駆除を目指します。それもおそらく時間の問題です。

私どもにとってこのご報告が出来ることは非常に嬉しいことであり、
飼い主さまもとても喜んでおられました。

エピスティリス症(ツリガネ虫)という病変一つをとっても、そこに複合的に様々なものが相乗り致しますので、それらを同時に駆除せねばなりません。
そのあたりの細かな濃度プラス配合比などを今後の課題として取り組む次第で御座います。

飼い主さまに於かれましては、本当にお疲れ様でした!
2年間近くこの症状に苦しめられ、様々な薬品を投与し、何ら変化が無かったこと。その落胆ぶりは痛いほどわかります。
治らない疾病や斃死する疾病は飼育者様のモチベーションを下げ、ジャンルの衰退をもたらします。殊、斃死に至れば精神が削られるばかりか、高価な魚であればダイレクトに懐に響き、負の相乗効果がもたらす破壊力の強さは、近年処分される大型水槽の本数を見ても明らかです。
余談ですが、アロワナ類の生息地域に於ける河川・湖沼水に於いて、飼育下では再現が困難な物質があり、それらの欠乏がアロワナ類の健康を阻害することも、この治験に於いて把握致しました。このあたりについては暇を見て纏め上げていきます。

電力事情と経済的余裕が許せば、私どももアロワナは大好きですので、一尾でも飼育してみたいと思っております。
いつかその日が来れば、と願うばかりです。


ペタしてね