「痘瘡神(とうそうしん)」とは、

天然痘や麻疹風疹等、伝染性が強く致死率の高い疾病全てを支配する神であると考えられていた。

痘瘡神は赤色を好み、
赤いものを身に付けている者は避けて許してくれるとされていた。

「赤色」は、抵抗力の弱い乳幼児や子供、若い女性や妊婦には特に必須の色彩であると考えられていたのである。

「痘瘡神」の役回りは時代とともに広がり、現代のインフルエンザのみならず、
人から人に伝播する疾病全てに関与すると考えられるようになっていった。

つづく。