土地活用の定番 「定期借地権」は3種類ある! | 遺言・信託・親族間売買を活用した「相続前後」の不動産対策!

遺言・信託・親族間売買を活用した「相続前後」の不動産対策!

遺言・信託・親族間売買を活用した「相続前・相続時・相続後」にやるべき不動産対策について、遺言・相続専門の行政書士が解説します。現在、「THE GOLD ONLINE」(幻冬舎ゴールドオンライン)「相続・事業承継(相続対策)」に執筆中。

●「定期借地権」は借地借家法制定により創設された!

旧借地法では、土地を貸すと低い地代の状態で半永久的に返還されず、返還されても高額な立退料を要求される時代が長く続いてきました。

しかし、
戦後の借家人保護の必要性は高度経済成長とともに薄れ、都市部での宅地需要の高まりや社会性・経済性の実態に
適応した制度にするべきとの認識から、
平成3年10月の借地借家法制定に伴い、

◆「一般定期借地権」
◆「建物譲渡特約付借地権」
◆「事業用定期借地権」


が新たに創設されました。




●「3種類の定期借地権」は何が違うのか?

「一般定期借地権」とは、借地権の存続期間を50年以上に
設定して、期間が満了したら権利が消滅する借地権です。

特長としては、
契約更新期間延長く、
長期にわたり安定した地代収入が得られ、
期間満了後は必ず土地が更地となって戻ること、
税金面では相続税の節税効果だけでなく、借地人が居住用の建物を建てた場合には、固定資産税も軽減されます。

活用例としては、
不動産開発会社による定期借地権付き分譲マンションや
介護施設等に用いられます。



「建物譲渡特約付借地権」とは、
借地権の存続期間を30年以上に設定して、
期間が満了したら、地主が借地人から建物を買い取ることで権利が消滅する借地権です。

この「建物譲渡特約付借地権」の利点は、
30年間以上の長期にわたり安定した地代収入が得られ、
期間終了後は買い取った建物の家主として家賃収入が得られることです。

また、税金面では、
一般定期借地権と同様に相続税の節税効果だけでなく、
固定資産税が軽減される場合もあります。



「事業用定期借地権」とは、
借地権の存続期間を10年以上50年未満に設定する、
専ら事業のために土地を賃貸借する定期借地権です。

交通量が多い幹線道路沿いのコンビニエンスストア等の
小売店やガソリンスタンド、工場等にも利用されます。

実務上の取扱が多い理由として、

①更新しない
②建物再築に伴う存続期間の延長をしない
③建物買取請求権を行使しない


と特約することで借地期間を短い短期的な土地活用ができ、
期間満了後は必ず土地が更地となって戻ること、
そして相続税の節税効果があります。




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