鳥獣戯画≒鳥猫戯画 | 空はどこから/猫の長靴

空はどこから/猫の長靴

日記は苦手だけど、何があって何を思ったのか、あんまり分からなくなるのもねぇ(´Д`)
だからちょっとだけ、記録を残します。

上野公園の東京国立博物館――鳥獣戯画展に行ってきた。





5月1日は暦の上では「平日」
なんぼか空いているだろうと思ったら、何が何が……
もうね、東京は、人が人が人が、多すぎるんだよ!!

札幌でも京都でも、こんなに行列漬けになることはなかった。


そういえば昔――パンダが初めて上野動物園に来た頃、こんなジョークがあった。
パンダの檻に辿り着くまで数時間、延々と続く人混み
「おい、この混雑、なんとかならんのか?」
「いいえ、パンダ様が人間の 押しくらまんじゅう を見たいと申しております」


炎天下、館外で待たされること90分、
鳥獣戯画の展示の前で足止め40分、
移動しながら、鑑賞すること5分
――鳥獣戯画が好きな人って、ホントにこんなにいるんだろうか?
或いは、人混みにつられて集まって来るのだろうか?


実際のところ、実物は確かに良かった。
猿の顔は丹念に表情が描き込まれている。
逆にウサギは簡潔な黒い瞳のみ、そこに得も言われぬ愛嬌がある。
そして柔らかな下肢の線――
いいな~、と……浸る間もなく終わっちゃった
2度並ぶ気は、到底起きない



高山寺は、京都に住んでいた頃 訪れた。
やっぱり戯画が楽しみで行ったのだけど、実物は博物館にあるとかでレプリカが飾ってあった。
あとは座敷に座り込み、ポカンと庭を眺める
紅葉が色づき、後背の山が借景として延びやかに広がっていた――
鳥獣戯画を観るなら、こんな処で見たい。


私は元来が鳥獣戯画マニアで、京都の陶器市で戯画グッズを買い漁っていた。

清水焼き――雲楽窯――の茶道具
茶道の心得もないのに、家宝のつもりで買っちゃった
何しろ、カラー版の戯画に惚れた






こっちは酒器
緻密に描かれているけど、お猪口のサイズが小さすぎて、私には使いづらい(汗)





そして、これも清水焼きだけど、買ったのは去年の横浜
なんと、「鳥猫戯画」!




つまり、
この画のパロディ




戯画で活躍するのは、主に兎、猿、蛙
もっと猫が欲しいよねえ……
と思っていた




ところが、今回の上野「鳥獣戯画展」で予想外だったのは

こいつ



甲の巻に一匹だけ登場している猫
この展示では随分と脚光を浴びている。



そして、この猫を怖がって、鼠が2匹、兎の後ろに隠れている(笑)

こんな愛嬌のあるシーン、気がつかなかった――


ポスターでも、ど真ん中に猫


(同じポーズを取りたがるお調子者、戯画マニアにして猫マニア)


古典鑑賞の世界にも「猫のブーム」が来てるのかな~

……ねえ、イソベ君




IIIII

追記――

なお、この展覧会は高山寺ゆかりの美術品を集めたもの。企画としては、鳥獣戯画だけを目的とはしていない。
高山寺の高僧、明惠(みょうえ)上人ゆかりの品々も多い。

明惠上人は法然上人と同時代の人
法然が新時代を切り開く浄土の教え、南無阿弥陀仏を唱えたのに対して、
明惠は釈迦の教え―華厳経を極めた人。徹底して「正しい僧侶の在り方」を貫いた人である。

現代風に例えれば、革新派と守旧派とでも呼ばれるのだろうか
しかし、いずれの道を選んでも、根本にあるのは「精進する」ことへの不断の覚悟。
その慷慨は凄まじい。


↓30才の頃、病気(腎疾患)療養中に読んだ本