私の学生時代、すでに学生運動は下火になっていた。
私は「しらけ世代」または「やさしい世代」と呼ばれた世代である。
それでも、残り火みたいなものがあって、サークル会館の撤去反対、と抗議の立て籠もりをやっている奴なんかがいた。
従順ではいけない
反骨精神みたいな雰囲気は残っていた。
ただ、何に対して闘えばいいのか、もう分からなくなっていた。
なんか、大学の運営についての抗議は随分やっていた。
構内を歩いていると、肩を組んでデモ行進をしている連中がいて、同級生が女子学生と肩を組んでいた。
あいつ、嬉しそうだな~、
と眺めていた。
時の総理大臣が学内を視察に来る、となって「大学の自主性」を唱える連中が色めき立った。
でも、すでに闘い方を知らないから、肩を組んで機動隊に突っ込んで難なく捕まったらしい。
東大の安田講堂を見ると、
これかあ~、という感慨が湧く。
それがあるのはどの世代までであろうか。
もっとも、その後、佐々淳行氏の本──官憲側の言い分──を読んで、「権力への抵抗」の名の元で、どんな浅はかな暴力行為があったのかを知らされた。
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さて、
『特定秘密保護法』が成立した。
幹事長は、抗議デモを行う群集のことを
「デモはテロと同じ」と言った。
いくらなんでも、それは違うだろう!
私は暴力の度合いで考える。
自らの顔もさらして、政治に異議を唱えることが、どうして暴力行為なのだろう。
では、それ以外に、どんな抗議の手段があるのだろう。
抗議デモすら起きないような国家は不健全である。
私は、無気力無関心な日本人が、よくぞ大きな声を上げたな~、と思った。
デモが駄目なら、国民はどうやって声を上げればいいのか?
選挙?
一発勝負で「代議士(代弁者)」を決めたら、全てをその人に委ねなければならないの?
選んじゃったから、次の選挙まで黙って見てなきゃならないの?
業種の利害でNOと言っている訳ではない。
駄々っ子のように嫌だと言っている訳ではない。
「この法律、怪しいからちょっと待て」と言っている。
愚民が理解するのなんか待っていられないから、黙ってろと言うわけか。
「だって、あんたらが選んだ政権でしょ?」
「愚民」の選挙で選ばれた「愚の代弁者」が言っている。
この法案、そしてTPP……
「怖いよ怖いよ」と言っている人は過剰反応なのか?
落語の「饅頭こわい」は、本当は食べたい饅頭を嫌いといって、せしめる話。
今、政権はこの饅頭を喰えという。
怖くないから、絶対美味しくなるから
あるいは、
食べなければならないものだから喰えという
強行する人たちは、どこまで深読み出来ているのだろう。
もし、食あたりを起こしたら、誰が責任を認めるのだろう。
国民が口中に押し込まれようとしている、この饅頭──
中から何が出てくるのやら……
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