空はどこから/猫の長靴

空はどこから/猫の長靴

日記は苦手だけど、何があって何を思ったのか、あんまり分からなくなるのもねぇ(´Д`)
だからちょっとだけ、記録を残します。

Amebaでブログを始めよう!
北海道、上川盆地、旭川
春の田園、大雪山
妻と二人で てくてく散歩……歩数を重ねる程に山が つつつって近づいてくるようだ

爽やか……でもなかった
何だこの数日の熱波は!
5月の北海道で35度だってさ
佐呂間じゃ39.5度を記録したとか
暑いね、いや、熱いね

こっちは石狩川
堤防を歩いていると「合流点まで0.2キロ」の表示
それがここ
手前が牛朱別(うしゅべつ)川、奥が石狩川……
僅かな陸地は電車の安全地帯のよう
次第に浸食されて、合流点は上へ上へ、川はチャックを締めるように ぺたりとくっ付いていくんだろうね

ここを溯って歩いてみたい
源流まで、大雪山の麓まで

久しぶりにみれにゃん――黒沢美怜さん――の演劇を観に行った
演目に興味があったので、妻も同行した。9月18日のことだ


今回、写真がないので、これは以前の演劇で撮った黒猫みれにゃん
黒猫黒猫黒猫黒猫黒猫


一人の人間の命がかかっているんだ、もう少し時間を掛けて考えてもいいんじゃないか?

映画ではヘンリーフォンダが主演した名作『十二人の怒れる男たち』

あの本格的密室劇をリメイクしたのが今回の舞台『十二人の怒れる女たち』
名作をアレンジすると、アレンジした分、つまらなくなる…というのはよくある話
でも、今回の作品はよく頑張っていた。充分に舞台を楽しめた
では、アレンジの肝はどこだったのか?
原作では、陪審員の一部が下町(スラム街)で育った少年への偏見を口にする
本作、現在の日本では……それが在日外国人に置き換えられている
いつの世にも、人間社会にはびこる差別意識――他者を貶めて自己のアイデンティティ、優越感を保とうとする
今、アメリカの大統領候補が盛んに煽り立てている
その見苦しさ……民主国家、アメリカってこんなに民度が低かったのか、と情けなくなる
そんな人間の闇部――ホラ、今の日本にも有るじゃないか!
作り手はそれを訴えたかったのではないか

自分にとって一銭の得にならないことでも……赤の他人のために、せめて数時間、一所懸命考えてみようじゃないか

ヒューマニズム――「人」として生きるための心懸け――とは何か、それが本作の主題だと思う


さて、この本格的な演劇での、みれにゃんの役どころ――粗雑な口振りの今風ギャル
舞台に現われるやいなや窓際(観客席側)の椅子に立て膝ついて座り「あ~ウザくてやってらんね~」と毒づく
表情は見事に歪んでいて、アイドルの片鱗もない
アイドルとは、いかに自分をチャーミングに見せるかに心を砕くもの
ここでの みれにゃんは、それをかなぐり捨て、役に没頭している

みれにゃん、一皮剥けたな――猫の脱皮?
と想像すると愉しくて笑みがこぼれた

ところが、演技が終わってカーテンコールになると、いつものバラドルが顔を出す
ひときわ豊かな表情でトークを盛り上げ、物販お願いしますと両手を合わせる

自ら決めたクールなつっぱりキャラを演じようとしていても……やっぱりマジメなお嬢さま、お人好しさが出てしまう
――それがみれにゃんの魅力である

その物販――メンバーチェキのガチャガチャを買ってみた
「全体写真です」「おおー、やったあ~!」
「……B班ですけど」


……こっちと代えてよ~(汗)



終演後、会場に現れたみれにゃんがファンと歓談していたので、女優・みれにゃんを褒めようと近づいた

開口一番「大丈夫?ちゃんと食べてる?」と聞かれた
私はあのー件以来、あのコに繋がる誰とも会っていなかった。そうして一ヶ月以上が経っていた
イベントであのコの話題を持ち出すのは、他のタレントさんに失礼だと考えていた(そして私の頭の中には、やっぱりあのコの心配しかなかった)

だから みれにゃんが、私の心情を汲みとるように話し掛けてくれたことに驚いた
そしてあのコの話だけで限られた時間は過ぎてしまった(後ろで会話の順番を待っていたファンもいたはず、申し訳ありませんでした)


みれにゃん、私はこの日、君を褒めに来たんだよ
もっと身勝手に、自分本位に、自分のことばっかり話してくれても良かったんだよ……


物販で買ったもうひとつの商品

『12人の怒れる女』の台本


我が家の愛猫、その台本を――

抱きしめにゃんこ
出張の帰り道、駅の手前で降ろしてもらった
ここは京都・東本願寺――みやこのひとは親しみを込めて「おひがしさん」と呼ぶ




東日本大震災の義援箱、一回り小さいのは熊本地震。祈る思いに大小はなし



私の宗派は真宗大谷派、ここは総本山

南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏、南無阿弥陀仏……

本堂に座る、手を合わせる
夕暮れの風が堂内を吹き抜ける
汗ばんだ身体がちょっとだけ涼しくなる
モヤモヤの頭もちょっとだけ軽くなる
静かに合掌していると、心が空っぽになりそうだ


なむあみだぶつ、なむあみだぶつ

なむさちこ……

まじめに生きろよ