無頼漢を観る前に


僕が始めて舞台という舞台を観たのは蜷川×藤原竜也の「身毒丸」だった。
当時、地元仙台で、なんだかわからないけど、圧倒されたのを憶えている。今思えばあれが東京に行こうというきっかけだったかもしれないな。
なんだこれは!?って。あの暗ーい感じが好きだったなぁ。とにかく、あの、人間か妖怪かよくわからない人達が沢山出てきて、男が叫んでいたりして、怖面白いと、本当に異常な世界で。あの暗闇と灯が好きだった。その空間にずっと居たいと思った。その世界に飲み込まれて。それでカーテンコールで、僕は真っ先に立ち、拍手をしたんだ。先頭をきって。上手側の後ろの方の席だった。間違い無く僕が1番だった。その時の衝撃が強すぎて、それ以来、寺山修司の作品の舞台は観ていない。その時の感動に上回るものは無いと決め込んでいたからだ。
それでも当時、しばらく舞台は嫌いだった。興味がなかった。でも結局、足を踏み入れてこれまで続けてこれた。
ひよこちゃんだけど。
あれから16年経つ。
これまでブログに書いたように、あれこれ色々分かってきたつもりでいて、まだまだながら生きているけども、結局は想像を超える面白いかどうか。それに出会いたくて生きている。
豊島区テラヤマプロジェクト第二弾
テラヤマ☆歌舞伎
「無頼漢」

