ラッパ屋

「ダチョウ課長の幸福とサバイバル」
を観劇。紀伊國屋ホールにて。
ラッパ屋は今年30周年になる。
凄いね。
僕が4歳の時に創立した。
僕はお芝居を始めて今年で10年だから、それを考えると僕はやっぱりまだまだ鼻垂れ小僧だ。
ラッパ屋はやはり面白い。のっけから笑った笑った。今回は舞台のシチュエーションが色々変化するのでとても観やすい。場面がいい具合で展開していくし、突き刺さる台詞も沢山あるし、それはもう、2時間があっという間でした。
おかやまさんと俵木さんは面白い。ラサール石井さんもとても良かった。(偉そうだね。僕は。)前回知り合った岩本さんもハマり役でとても好感が持てた。
皆、本当に良かった。石井さんは応援したくなる役だったし、台詞にもとても共感した。
駄目な人達と自分を重ねてしまえるので、気持ちがわかるし、思わず自分を振り返る。それが人生かと妙に納得したりして。
寺山修司の台詞も出てきた。
「振り向くな 振り向くな 後ろには夢はない。」
ゆっくり癒された。それは僕中心に考えてしまうけど、上の世代とその下の若い世代の価値観の違い。チームプレーから個人プレーになってきた。誰が悪いわけではない。それを悪い事とはしない。時代だ。
楽しいのか。それを豊かというのか。
もう一度観て噛み締めたい。
いや、何か、最近調子が悪いんだ。歯車が合わないというか。フワフワしてる。躍動感溢れる、喜びや期待というのが薄れてしまっている。というよりも絶望と希望と挫折と成功とが入り混じって何だかわからない状態にいるようだ。成功は何一つしてないか。そんな事もないか。ただ眠いだけだったか。
1日を生き延びたという感覚になっている。そんなかっこいいものではないな。
目の前の事に1日が過ぎる。目まぐるしく早い。
石井さんの役の、多田が言っていた。
「それでも楽しかったんだ。仲間もいたし、目の前の事を必死でやっていた。家族のことも会社の事も。ただ、必死にこなしてた。目標なんてなかったけど、楽しかったんだ。とても。」
人生はとか時代とか。人間てのはどんどん変化しているなと。いいお芝居は勇気を貰える。
とても良いお芝居でした。10日までやってます。
