有馬銅鑼魔「太宰治の世界」を聴きに行って来た。浅草リトルシアターにて。
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語りと語り手の少しの身体表現と照明と三味線といったシンプルなライブだった。
若い二人の「貨幣」から始まり、話も面白いが30分強の2人芝居みたいなものだから、改めてとても贅沢だなと羨ましく観ていた。表現力も身につくだろうし、その中で沢山の役になるわけだから。日頃からそういうのをやればいいんだと思った。この年になって、何だか無性にそういう意味で勉強がしたくなった。そして須川さんの「葉桜と魔笛」こいつもやはり須川さんがやるからドキリとした。マクベスが終わったばかりだったから、マクベス夫人なんてやったらと想像して観てた。早い段階でああいう事が出来た事にこしたことはないし、皆が皆、色は違うけど自分の持ち味でそれが平均点で持ってたら、お芝居は創る方も観る方ももっと楽しい事になるはずだ。
有馬さんの「貧の意地」。これも面白い。これをモチーフにしたお芝居を観た事があり、楽しく聴いていた。有馬さんは落ち着いた色香がある。ここが浅草だからか、下町の優しい人間的な魅力がある。そういえば太宰や芥川やこの辺の時代の本を沢山読んだ方がいいと昔爺さんに言われた事を思い出し、何だかやっぱり年配者の言う事は正しいのだと反省した。やる事が増えた。思いがけない日だった。
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