アパートの隣室に弟が越してきてからは、朝昼はそれぞれ別だったが、夕食は毎日一緒に食べるようになった。
僕と彼女は同じ年。
弟は4歳年下だった。
なので、3人で食事をしていると、まるで兄弟のような感じがしていた。
その頃からだろうか、隣の部屋に弟がいるから大丈夫だろうと、
夜遊びする事が多くなった。
後輩のアパートにしけ込んで麻雀に興じたり、
大学の後輩の女の子を研究室に連れ込んでは男女の関係を持ったりしていたのだ。
その頃、僕と弟はアパートで文字入力のアルバイトを始めていたので、
そうして遊んで帰っても、弟の部屋で朝まで仕事をしている事も少なくなかった。
当時まだ、文字入力ができる外注さんがあまり多くなかった事もあり、
僕と弟の仕事は順調に売り上げを伸ばした。
そして、弟が大学2年生になった春、僕たちは大きな一軒家に移った。
一階に3部屋と台所、風呂、トイレ、それに中庭があり、
二階には、階段を上がったところにある2畳ほどの小部屋を挟んで、
12畳と6畳の2部屋があった。
僕と彼女は12畳の和室、弟は6畳の和室に住む事になった。
こうして住む環境は変わったが、僕は相も変わらず麻雀と女におぼれて、
毎日ふらふらと過ごしていた。
そして、僕たち3人の空間に、また一人、新しい住人が加わった。
僕たちの妹だ。
その時の春、大学に進学するというので、
「お兄ちゃんたちと一緒なら安心だから」
という両親の希望もあって一緒に住む事になったのだ。
こうして、僕と弟と妹、それに彼女という4人の奇妙な共同生活が始まったのだ。
一昨日、お盆休みのピークになる前にと思って、実家に帰省してきた。
やはり何歳になっても実家はいいものだ。
父がいて、母がいて。
そして、兄弟がいる。
「お前も一人暮らしでは大変だなあ」
と、6度目の結婚を知らせていない両親は、独身だと思っている息子の一人暮らしを心配してくれる。
5度目の結婚で、嫌というほど迷惑をかけた両親に、
「実は、あれからまた結婚したんだけど‥‥」
なんて口が裂けても言えない。
それよりも、いい歳をして一人暮らしをしているどうしようもない息子と思われていたほうが、まだ心配のネタが少ないと思うからだ。
それだけ前妻の残した傷跡は大きく、今でも両親の中に「嫁」に対する嫌悪の情を残しているのだ。
そんな息子でも、久しぶりに会う喜びで迎えてくれる両親には、本当に感謝の言葉もない。
そして、母のつくって手料理の美味しいこと!!
本当によい時間を過ごさせてもらった。
感謝!!












