東京家族 | 花鳥風月文々草紙

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独身女と愛しの文鳥との平和でのほほんとした日々と、料理や好きな手芸や音楽と言った趣味のブログです。

すっかり忘れてました~あせる花鳥風月文々草紙


 瀬戸内海の小さな島で暮らす平山周吉ととみこ夫妻は、

 東京で暮らす子供達に会うため上京してきた。

 品川駅に迎えに来るはずの次男昌次は東京駅へ向かい、

 待ち切れなくなった周吉はタクシーで、郊外で開業医をして
 いる長男幸一の家へ向かってしまう。

 長女の滋子も幸一の家へ到着し、皆で両親を迎える

 準備をする。昌次も到着し、久しぶりの家族団らんを

 迎えるのだった。

 翌日、幸一は東京を案内するはずだったのだが、

 患者の容態が急変してしまい往診へ向かってしまう。

 仕方なく周吉ととみこは、美容院を経営している長女滋子

 の元へ。
 ところが忙しい滋子は両親の相手ができない。

 滋子に頼まれて昌次が東京遊覧のバスに乗せるが、

 仕事の疲れから居眠りしっ放しになってしまう。

 昼食の鰻屋で、舞台美術の仕事をしている昌次に

 「仕事の先行きはどうなんだ」と父は問い詰める。

 昔から何かと昌次に厳しかった父。

 昌次はそんな父が苦手だった。

 滋子は兄妹でお金を出し合って、両親を高級ホテルに

 泊まってもらおうと提案する。

 ホテルに泊まったものの、周吉もとみこも何をして良いのか

 わからずとまどうばかり。

 結局一泊で滋子のところへ戻ってしまう。

 周吉は昔の知り合いを訪ねる事にし、とみこは昌次の元へ。

 そこで彼の恋人紀子に会う・・

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 どこからどこまでも、普通の人しか出てきません・・

 ただ、セリフ回しが古臭いと言うか、

 「おとうと」 の時も思ったんですけどね、

 今時こんな言い回ししないよねぇ的なセリフが見られました。

 

 「東京物語」だと、次男の恋人が両親を案内するはず

 なんですけど、そう言う場面は無かったです。

 

 周吉が昌次を問い詰める場面。

 「お前の仕事はどうなんだ、5年後は、10年後は」


 息子にしてみたら、今を生き抜く事で精一杯で

 そんな先の事まで考えられないんです。

 お父さんの時代とは色んな意味で違ってしまってる。

 この場面、実はデジャブ!?って感じでした叫び


 ホテルに泊まったものの、何をするでもなく夜景を眺め、

 昔見たという「第三の男」の話を懐かしそうにするとみこ。


 周吉は昔世話になった知人の家を訪ねた後、

 古い友人に会う事にするんですけど、

 結局友人の愚痴を聞かされるばかり・・
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島に帰る事を決めた矢先、とみこが倒れてしまいます・・


病院で家族は初めて紀子に会います。

そして、とみこは亡くなってしまいますしょぼん


その場面、お父さんが淡々としているように見えますけど、

現実だと案外そんなものかもしれません。

私は両親を送ってますが、ドラマなんぞで

「ご臨終です・・」号泣ビックリマークな場面が良くありますけど、

実際はそんな風になりません。


現実感が無いと言うか、目の前の出来事が信じられない

と言うか、涙も出ませんでした。


お父さんは島で一人暮らしになります。

お葬式が終わるまでは人の出入りもあるし、

何かと忙しいので悲しむ余裕も無いのが現実です。


全てが終わって、人が皆帰っていった後、

お父さんは大きな、とてつもなく大きな喪失感と

一人で向き合わなくちゃなりません。

不器用なお父さん。


どこを探してもお母さんがいない、この現実が

きっとじわじわと来るんだろうなと思います。


紀子にお母さんの時計を渡して

「どうかあの子をよろしくお願いします・・」  

と紀子に昌次を託すお父さんが切なかったです。


鑑賞後明るくなって辺りを見回すと超シニアばっかり叫び

びっくりでした~あせる



毛皮反対の絵本です、読んで下さい
http://moru.art-studio.cc/art/book.htm






 

 


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