まず、ストラップ、バランサーはあくまでも演奏にとって補助的なものであり、

必要最小限の助けを得るべきものです。

 

バランスよく楽器を持つことができれば、ストラップなしでもそれほど苦なく

楽器を吹くことは可能です。

 

 

ストラップは非常に種類も多く、ちょっとした違いでも楽器を吹く時の

負荷や自由度が変わってきます。

必要最低限の助けを得るために、なるべく色々な種類のものを試してみる必要があります。

 

セッティングもあるので、ちょっと試すだけではなく、購入して本番で使ってみることで一つ一つの製品の良し悪しがしっかり理解できるようになると思います。

 

ストラップによって、楽器の体に当たる位置も変わり、

手の関節の角度も製品によって変わってくるため、

なるべく体に負担のかからない、かつ、楽器のキーなどにあたって不具合が出ないことが重要です。

 

楽器のサイズの違いや、ボーカルのカーブ・長さなどによっても全体のバランスは

変わってきます。

 

基本的に売られているストラップは手当たり次第に購入してみていますが、

個人的に良いと思ったのは下記の5つです。

 

 ・ホーキ

  従来のストラップとはかなり違う感じの作り。

  バランサー なしのときのおすすめ。

  不思議と肩や左手の重みがかなり軽減されるので、

  バランサーが不要と思えるほど。

  左腕が自由に動かせ、肺も自由に呼吸できる感じは

  シートストラップに近い感覚があります。

  服装との組み合わせは好みが分かれると思いますが、

  一押しです。

  フックがプラスチックでおおわれており、吊り輪への攻撃性も低いのが良い。

 

 ・ヤマハ サックス用ストラップ SSDX2

  ネックパッドの「樹脂ボーン」という低反発素材のおかげで、

  首の締めつけがなく呼吸がしやすい。

  低反発素材のしなり具合で楽器の高さが変わるので、高さ調節は頻繁に

  必要になる。

  ネックストラップはシンプルなので使い勝手も良い。

  これもフックがプラスチックでよい。

  バランサーにはそのままつかない形状です。

 

 ・ブレステイキング

  バランサー なしのときのおすすめ。

  バランサー使用ではやや楽器が自分に近づきすぎ窮屈。

  装着しやすく、演奏時の自由度も高い。

  ラップリフトはある方が好き。

 

 ・ザッパティー二

  バランサー ありの時のおすすめ。

  バランサー なしだとやや可動域が自由すぎる。

  楽器が軽く感じられ、自由度も高い。

  装着や持ち運びは面倒。

 

 ・ザッパティー二 イージー

  真ん中の棒がないタイプ。

  サックス用なので、フックは変更したほうが良いと思います。

  ハーネスタイプとしては非常にいい感じです。

  バランサーがあってもなくても使いやすいと思います。

 

 

楽器のつり輪との装着ポイントになるフックも楽器に負担をかけない形状の

ものが良いと思います。

 

バランサーについては、あるべきか否か議論のあるところです。

ない方が良いとする意見の方も少なくありません。

 

あれば、左手が軽くなり、重量は感じなくなりますが、

楽器は体に近づき窮屈になり、バランサー分、重量が増加し、響きが損なわれます。

特に純正で採用されている、ダブルジョイントにピンを刺すタイプの物は

響きの損失が大きいです。

Ortweinのような後付けの物の方が響きは良いですが、てこの原理で吊り輪が

破損することが多いようです。

 

バランスよく楽器を持つことが難しい方はもちろんバランサーが

負担軽減に有効です。