あれから、1年 | Fagiale ~僕らの街には夢がある~

あれから、1年

ヒナのゴールの時も、ホンダロックに勝った時も、喜びはそれほど無かった。



周りが抱き合って喜んでる中でも冷静な自分がいた。


顔会わせた人には、「きりかえよう、ここからだから」と言ってた。


帰りにも、喜びよりこれから先にあるものを話した。

素直に笑えない自分がいた。

なぜだろう?


ここまでは、当然の如く来るべき場所だという気持ちがあった。





僕にとっては、あの大分での3日間は強烈だった。





悔しいなどという言葉では言いあらわせないぐらいの気持ちを味わった。



頭に包帯を巻きながら大泣きしていたアキラ。


ベンチコートのフードを被りながら号泣していた伊藤。


涙を我慢しようと天を見ていた陽介。

今でもハッキリと覚えている。




あの3日間、サポーターも全員恐いぐらい吠えていた。



みんな……今まで見たことないぐらい叫び、体全体でチームを応援していた。僕は、豹変したぐらい叫び何度もピッチに落ちそうになっていた。



最後のPK戦、全員がガラガラ声で叫んだ。選手の名を。ファジアーノを。



気付くと、みんな目から涙を流していた。



選手が挨拶にきた時、下を向くサポーターはいなかった。


その時、思った。

絶対にこの人たちとならJリーグまで歩んでいけると。

歩んでいきたいと。





指先に手をかけた「JFLの切符」。
それが、するりとこぼれ落ちた瞬間。

僕らは、その瞬間を知ってる。



あなた達の嬉し涙だけがみたいんで、また豹変します。