※いつもながらに前置きが長くなってしまったので、
二部構成にてお付き合いいただければ幸いです(ぺこり)
 
 
 
 
【その5】
 
 
 
好きな漫画は数あれど、
ボクシング漫画の金字塔である【はじめの一歩】の鴨川会長が、
成功者は必ず努力をしていることを示した名言は、
僕の心に今もなお強く残っています。
 
 
 
『努力した者が全て報われるとは限らん。
 
しかし、成功した者は皆すべからく努力しておる』
 
 
 
そう、ボクシングのような勝負事の世界での成功とは、
まずは相手に勝つことであり、
その延長線上に富や名誉といったものがあり、
積み重なった結果が外側から見た成功ではないかと僕は考えます。
 
 
では、スロットやパチンコでいう打ち手側の成功とは、
いったいどういうものなのでしょうか。
 
 
ギャンブルはあくまでも胴元との勝負であり、
成功の定義を同じ店に居る周りの人達や見ず知らずの世の中の人達と、
幾ら勝った負けたという金銭的な部分で比較するのではないとしたら。
 
 
そのベクトルが向けられるのは、
自分自身ではないかと僕は考えます。
 
 
自分が、
何に重きを置いているのか。
 
 
何をもってして成功と捉えているのか。
 
 
そんな事を考えながら、
1月23日の実戦を振り返りたいと思います。
 
 
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仕事が終わり、
バスに乗り換え、
最寄り駅に着いたのは18時50分。
 
 
肌を刺すような寒さの影響もあってか、
駅に向かう人達は皆一様に前屈みに身を縮ませながら、
少しでも早く家路に着こうとして歩みを進めているように見える。
 
 
そんな流れと逆走するように改札の横を通過した僕は、
その間を縫うようにして近隣の店に入ると、
足早に階段を昇ってスロットコーナーの台の状況を確認する。
 
 
が、しかし、
目ぼしい台は見当たらない。
 
 
ならばと踵を返して駅に戻り、
自宅方面とは逆方向の電車に乗る。
 
 
この時間。
 
 
本命の店に着くまでのこの待ち時間が、
僕は堪らなく好きだったりする。
 
 
今日は打てる根拠のある台があるだろうか、
あったらそれは何の台なのだろうか、
かといって台が無かったら素直に帰るしかないし、
それは勘弁して貰えないだろうか、と。
 
 
そんなスロット馬鹿たるゆえんである期待と不安が入り交じった中、
目的地に到着し、
飛び込むようにして本命店に足を踏み入れる。
 
 
大袈裟でもなんでもなく、
この瞬間を楽しみに今日という日の仕事を頑張って来たのだから。
 
 
頼むから、
何かしらあって欲しい。
 
 
そう願うようにノーマルタイプの島に向かうと、
早速マイジャグラー2の島で足が止まる。
 
 
総回転3341
 
 
BIG11 REG16
 
 
 
やや総回転数の少なさに不安は覚えるものの、
この店は6までちゃんと使うホールだから黙って1諭吉は逝ってよし!
 
 
いやいや、出来ることなら逝かないで欲しいが、
色々加味して逝ってよし!
 
 
 
下皿に携帯を入れて。
 
 
ひと呼吸。
 
 
 
 
ふふふふっ・・
 
 
あはは・・
 
 
あはははははははっ!!
 
 
やったーこれでこの台は僕が打てるぞっ!
 
 
あー嬉しいなーめっちゃ嬉しいなー!
 
 
わっしょい!
 
 
わっしょい!
 
 
内側から沸々と込み上げるような興奮もそのままに、
必死に表情に出ないように取り繕いながら、
念の為に店の中を一周した後に台に座り175ゲームから稼働を始める。
 
 
ありがとう。
 
 
ホントありがとう。
 
 
誰に対しての感謝かはわからないが、
そんな思いが胸を去来する中で重ねた投資4本目。
 
 
残りメダル1枚でペカる。
 
 
あぁ、めっちゃ綺麗だなぁ。
 
 
どうにかして家の電球をこれに出来たりしないかなぁ。
 
 
と軽く現実逃避していたところで、
ようやく残念な事態に気付く。
 
 
ボーナス中は2枚掛け。
 
 
手持ちのコインは残り1枚。
 
 
 
あ・・・
 
 
あ・・・
 
 
 
あじゃぱぁぁああああああ!!
 
 
この店は等価交換ではないから、
こういう買い足しは地味に響くんだよなぁ。
 
 
結局のところ5本投資となりまして、
早い当たりに喜ぶべきなのか複雑な心境に陥りながらも、
なにはともあれ341ゲームでのREGスタートで幕を開けることになりました。
 
 
 
【つづく】