東日本大震災の被災地で減災の在り方を学ぼうと、兵庫県淡路島と浜松市の高校生合わせて27人が7月30日、気仙沼市を訪問した。
気仙沼市の本吉復興エコツーリズム推進協議会が受け入れた。一行は震災で208人が犠牲になった同市階上地区を訪れ、地福寺の片山秀光住職(74)の話を聞きながら、津波の爪痕が残る気仙沼向洋高旧校舎などを見学した。
片山住職が「震災は助け合いの大切さを教えてくれた。苦しいことがあっても1人じゃない。命を大切にしてほしい」と語り掛けた。
兵庫県淡路高2年の伝法瑠美加さん(16)は、1995年の阪神大震災で母が家族3人を失っている。「来年1月で阪神大震災から20年。地元の若者は災害への危機意識が薄れてきている。気仙沼市で見たことをしっかり伝えたい」と話した。
一行は7月29日から2泊3日の日程で気仙沼市を訪れ、市内の高校生や仮設住宅の住民とも交流した。エコツーリズム推進協議会の阿部寛行事務局長(53)は「次の災害にどう備えるかを考えてもらい、被災地との交流も育みたい」と語った。