世に名作といわれるいくつかの漫画がある。一つずつ名前を挙げれば枚挙にいとまがないのでそんなことはしないが、その中の一つに間違いなく入ってくるのが進撃の巨人だと思う。
ただ、俺的には非常に申し訳ないが、正直面白さがまったくわからなかった。正直今まで読んだ漫画の中で、二分するのならどちらかというとつまらない方に分類されるのかな、と思ってしまうぐらいに楽しめなかった。
これには一つ大きな要因がある。というのも俺は通り一辺倒のネタバレをすべて把握した上で進撃の巨人を読んでしまったのだ。もちろんエレンは生きているというのもわかっているし、ライナーとベルトルトが実はあの時俺たちが巨人で~っていうシーンもネット上で見た上で作品を読んでしまった。
そうなるともう漫画を読んでいてわくわく感なんて皆無だし、結論を知りながら作中の緊迫を眺めているような、没入感のかけらもないような読み方になってしまったのは否めない。
だとしても、だ。だとしても、それでも本当に面白い漫画っていうのは、読者を楽しませてくれるんじゃないのか、という淡い期待が読者にはあるわけで、そしてその期待を進撃の巨人が叶えたのかというと正直疑問だな、と思ってしまうわけである。
①主要キャラの巨人への接し方
エレンを始め、登場人物の大半は巨人に親なり友なりを食われてやむなく壁の中に閉じ込められた生活を余儀なくされているはずなのに、巨人への恨みや怒りが小さすぎる。
ハンジが立てる作戦って基本的に巨人=人間っていう結論がなければあり得ないような作戦で、そんなの調査兵団があっさり飲み込むわけがないはずなのになんかみんな素直に自分の命投げだして命令に従っているんだよね。
そんなわけないやん、って。親兄弟殺された奴等がそんなわけないやんっていう違和感がいつまで経ってもぬぐえない。ハンジ一人が思っているとかならええねんけど、みんな以上に物分かりが良すぎるねんな。
②エレンの気持ち無視しすぎ
そんな中で当然エレンは巨人を駆逐する言うてるんやけど、言わずもがなその他のキャラは巨人=人間前提で動いているから全然エレンの思うように進まんのよね。これがエレン目線になっている読者からしたら意味不明でしかないねんな。普通主人公がこうやりたい、って思ってたらそう進むやん。でもこの漫画はそうはならんのよな~
③問題の矮小化
人間対巨人ではなくて、しょせん巨人も人間対人間の過程で生まれた物に過ぎないっていう事実が問題を現実的な物にスケールダウンさせて矮小化してるんだよなぁ
どんな強力な巨人もあ、しょせん人間の政争の一駒でしかないんだ、っていう。未知の生物である巨人が一気に俗人化したっていうか所詮そんな程度の存在なんだ、っていう
④エレンのモブ化
読者の感情移入先であるエレンが途中からセリフも独白も一切ないただのモブキャラにまで落ちぶれてしまってるんよね。それは演出上の都合かもしれないけど、エレンという物語の放棄にしか見えないんだよなぁ
まあそういった感じで、正直進撃の巨人全く刺さりませんでした。同時代ならまだゴールデンカムイとか嘘喰いのほうが完成度高かったかな~と思う。でも、これも全てネタバレしてた状態での話なので、何にも知らない状態で読んでたらまた話は違っていただろうなとも思う。残念。