詩: 赤い風車
夜ごと回る夢
人々の中心で
彼の影だけが動かない
笑う女たちの影を
薄い紙に閉じ込めながら
自分だけを描かなかった
赤い灯りの下で
誰よりも人を見つめていたのに
愛は
彼には重すぎた
だから彼は
それを胸に下げたまま
踊り子たちを
永遠にした
🎩
詩: おはじき
透明のガラス
色のないところが
いちばん綺麗だと思った
でも
その端ににじむ
変なみどりのシミがなければ
きっと
ただのガラス片になってしまう
光の中で
色のない部分が澄みわたり
その曖昧なみどりが
小さな影のように
そこにとどまる
どちらか一つでは
成り立たない美しさが
手のひらの上で
静かに揺れていた