焼鳥屋を新しくオープンしてもらい、やっと流れが出来てきた頃に、3月11日お店の仕入れに行こうとした15時前に大きな揺れが襲った

都内での被害は東北に比べたら、僅かな物だったが、都内の交通網は完全に麻痺し、その夜の帰宅困難者の状況は酷かった

見ず知らずのおじさんが帰れなくて困っていると言われ、普段であれば車で40分位の場所を送ってあげたら5時間以上掛かってしまった

そしてニュースで流れる津波の映像は、9月11日のテロの衝撃を思い出した

いつも海で遊び、海で仕事をしていた僕にとって、海が、家や人、街を飲み込んでいく姿は信じがたい光景であった

自衛隊の仲間は直ぐにこの状況の中、緊急召集が掛かり、待機をして、向かうのだろうな

人生はいつ、何が起こるかわからない
真面目に生きていても、いい加減に生きていても、人の人生はわからない

だからこそ明日終わるかもしれない人生、今日終わるかもしれない知れない人生を、また考える

生きていても、病気になったり、身体が不自由になったらやりたいことも出来ないかもしれない
それでも、生きているだけで丸儲けかもしれない

考えれば考えるだけ矛盾してくる、答えは出ないものだ

だから時にその一瞬一瞬を一生懸命生きて、
時に天命に任せるように、力を抜き流れに身を任せ、全てを受け止めて行ける男になろう

そしてまた自然の災害で、人生のベクトルが向きを変え始めていた