僕が選んだのは、自分の経歴より自分の船だった
自分を信じて着いてきている乗組員と船を置いて、次のステップには行けなかった
外食産業のポストは選択として充分に頭を悩ます価値はあったが、お店で働いている子のほとんどを僕が面接をしていて、うちだから働いていると言う子達が多かったので、お店を売る選択肢もあったが、もう一度立て直しを測りたいと思った
また、僕が戻ることで活気のあるお店に戻ってきた矢先であった
その日僕は実家に戻り休暇中で家にいた
お店から携帯に電話がなった
『社長大変です、警察とテレビカメラがお店を囲んでいます💦』(店長)
『お客さん今何人入ってる⁉️』
『10分前に1人入りました』(店長)
『その客入れ込みだ❗店のドアを施錠して、直ぐお客さんに服を着させて❗』
ピンポンピンポン
自宅のインターフォンがなった
お店の突入時と同時刻だ
玄関を開けると一斉に20名程の捜査員が雪崩れ込んできた
逮捕状を見せられ、風俗禁止地域での営業で手錠を掛けられた
家宅捜査をされている最中、捜査員に電話が入った
『はい、そうですか…わかりました』(捜査員)
『お前、噂通り相当悪い奴だな、お店に入った時扉施錠していて、バールで扉壊してやったからな、カメラなんか付けてやがって💢』(捜査員)
『入れ込みのお客さんは無事でしたか?』
『…チェッ』(捜査員)
捕まる事を予測していた訳ではない
何故なら同じ地域だけで当時40店舗余りのお店があった
しかし、知識が無く営業しているわけでもなく、色々なシミュレーションはしていた
警察は必ず、捜査時に通常のお客さんが居ない時様に、入れ込みの客を用意する
そしてサービスをしていた女の子を引っ張り見せしめにする
今回のうちのお店の逮捕も見せしめだ
捜査員300名とテレビ、マスコミ総動員で来てくれた
どうやら、うちのお店をやっかむ同業から神奈川、愛知、甲信越をまたに掛け稼いでいるから覚醒剤の密売もしている、元自衛隊で相当警戒しての大物の取り押さえと言うことだったらしい
通りで、風俗の家宅捜査の割に何かを探しているような、念入りな捜査をされていた
違法な事を肯定するつもりはないが、被害者無き犯罪である
そんな事より、親の前で手錠を掛けられた事への後悔は胸を指すものである