長年やって来た実家の自動車屋も借金も重なり、閉めることになった
自己破産をすることで、長年住んだ実家も出ることに

不甲斐無さしか感じれなかった
『親父が倒れて…時代が…』そんなのは、何の慰めにも、言い訳にもならない

現実は
親の車、家を取られてしまい
お爺ちゃんの代からの物も失い
それを守る財力もなく、ただただ無力なだけを目の前でまじまじと見て噛み締めていた

お金がなければ人を助けることも出来ない

晴れの日に傘を貸して、雨の日に傘を取り上げる銀行にも、腕力があっても立ち向かう事すら出来ない
ただただ親を助けれない力の無さを感じる😢

負の連鎖はそれでも終わらない

ある日付き人仲間だった人から相談があると呼ばれ、話を聞いていた
話が少し長くなり表に出ると車がない👀
当時はレッカー移動だ

バイト生活の役者には余分なお金はない
警察署に行きお金を払ったら財布はすっからかんで、仕方なく車を止めコンビニでお金を降ろそうとした

片側3車線ある大きな通りの路肩に止め、ドアを開けたか開けないかの瞬間
ドアを少しかすめ、体制を崩した自転車が転んだ🚵‍♀️

急いで車を降り、お越しに行こうと近付いた時
女性の後頭部付近からおびただしい量の血が…

それを見た瞬間『ヤバイ』と思った
気付いたら辺りは、人だかりになっている

誰一人として、人だかりから中に入り何とかするような人も、救急車を呼ぶ人もいない
『あ~あ、こいつやっちゃったよ』って言う言葉が聞こえていたのか、幻聴かの区別もつかない

自分で救急車を呼び、自分の洋服を女性に掛けて救急車の到着を待った

その間女性は大きなイビキをかき、不安な気持ちが更に大きくなっていった

周りを見渡すと、歩道を覆い尽くすギャラリーがいる
何もせずにこの人達は何が見たいのだろう⁉️
人の不幸を見たいのだろうか⁉️
人の醜さを感じてしまう😢


救急車が到着し、救急隊員がその状況を見たとき『ヤバイな』と言った
救急隊員が喋り掛けても何も反応しない

ずっと側にいた僕も一生懸命喋りかけた

すると、ふと何も無かったように目を覚まし『大丈夫です、すいません🙏』と言い起き上がろうとした

『ダメです、起きないで』

『ごめんなさい、私がいけないんです』(女性)

『いや、病院に行って検査しないと、お願いです、安静にしてください』

そして彼女は救急車で運ばれていき
僕はその場で現場検証をしたあと、警察署に呼ばれ深夜まで調書を取られた

取り調べは淡々と行われ、その中で警察にあの状況だからもしかしたら、もしかすることもあるぞと言われた

その事は僕も感じていた

『調書が終わり次第病院に行っていいですか⁉️』

『あの子の実家が名古屋らしく、今両親が向かっているらしいから、行ったら大変な事になるかも知れないぞ』(警察)

『はい、どれだけ責められても仕方ないですし、このまま帰れません😢』


そして調書が深夜1時過ぎに終わりそこから病院に向かった

両親が病室の前にいて、とにかく謝ることしか出来なかった🙇

しかし、二人の反応は想像していたものとは違かった

『実はあの子は障害を持っているんです、それでも独り暮らしがしたいと言うことで、私達も心配していたのですが、警察の方からも事情は聴きました。恐らく普通の子であればこの様な事にはなっていないかも知れないのに逆にすいませんでした』(両親)

優しい言葉を掛けてもらい救われた気分だったが、なぜもっと気を付けることは出来なかったのだろうか?と定時制の頃の村さんを思い出してしまった

村さんだって決して運転の下手な人では無かった筈だ

防げない事故では無いのかも知れないが、完璧でも無いのが確かだ
タイミングなのだろうか?
間が悪かったのだろうか?

人の運命など、どんな筋書きが書かれているのかわからない

どれだけ注意をしていても、人の生き死には自分達には決めれないのである

本来高い反則金と免許取り消しになる罪に問われる所だったが、状況を考慮してもらい、取り消しではなく、免許停止処分になった