あれだけ付く前は省吾さんの事を嫌っていた僕だが1年が経って、その気持ちは全く…変わっていない
変わりようがない、むしろ想像以上に嫌な人だ(笑)
だが、この頃から色々な人に
『省吾さんて凄く面倒見が良くていい人だよね✨』って言われると、ただ笑う
『省吾ってどんな奴なの⁉️』と言われると、悪口をしこたま言って、最後に『省吾じゃなくて、省吾さんな』と言う
『省吾って好きじゃないんだよ』と言われると、『俺もです』と言いながら、お前より凄い人だよと遠回しに言う(笑)
とにかく有名人は、良くも悪くも過剰に言われる
でも悪口を言って良いのは、知らない奴でも、途中でリタイアした奴でもない
僕だけの特権だ
人間性はともかく、時間を無駄にしない。
省吾さんはその後長い間芸能の世界から離れるが、それもこの頃から本人は予知していただろう
僕も…僕はもっと時間を無駄には出来ない
この1年の間に、大御所芸能人の付き人達が集まって『弟子でしshow』と言うライブをやったり、USJのオープン前にスタントの1期生として勉強もした
自らではないが、省吾さんが湖畔で遊び場を作った時、そこの遊び場を任されてしまうことになった
あ、あれ付き人は⁉️
と思ったが、最強のyes manは何でもやる
それは水遊びを地元の若い子に全て任せるより、元海上自衛隊に任せた方が安全だ⛑️
それにこの湖畔には、健さんがいるのと、僕の運転手をしていた仲間が、健さんの所にいる
不良の世界はお給料が発生するわけではない
食っていくには大変だ
僕の財布にはいつも5,000円位しか入っていない
それでも、不良をやってる仲間に会うたびに3,000円を渡す
『俺は省吾さんに付いてたら、飯は食えるからよ』
『わりぃーな』(仲間)
『俺の変わりに大変な思いをさせてるんだから当たり前だよ』
『俺の意志で来たんだよ』(仲間)
『絶対偉くなるからよ』
『わかってるよ』(仲間)
大人になると地元の仲間ともなかなか会えなくなる
それでも若い頃、学生時代を共にいた仲間は偉大である✨
この仲間が後に結婚する時に、俺に相談をしてきた
『子供が出来たんだ』(仲間)
『で、どうするんだ?』
『お金は無いけど、堅気になって結婚しようと思うんだ』(仲間)
『そっか、じゃあ奥さんに何もしてやれないんじゃカッコ悪いから、これ使えよ』
『良いのかよ⁉️』(仲間)
『何言ってるんだよ✨』
俺は自衛隊の退職金で買った、自分がいつか結婚する時に買っといた婚約指輪を渡した。
意味のあるお金の使い方を出来たことを誇りに思う。
お金の価値は僕はこう思う
何億もの貯金を持って死んでも天国に行けるわけではない
沢山の借金をして死んでも地獄に行くわけでもない
元気で居れさえすれば幾らでも稼げる
最強に安いお金で動いている癖に変な自信があった
『そろそろ2年だろ、どうするんだ?』(省吾)
毎日一緒にいて初めての会話かも知れない
『はい、自分で1から営業して頑張ってみようと思います』
『いつまでもやっても仕方ないからな』(省吾)
たったこれだけの会話だったが、重かった
やはり、一軍で長く活躍するタレントの言葉は違う
この時間は後でどう生かされるかは、まだわかる余地もない
この2年間は、普通ではあっという間の時間のはずだが、僕にとっては10年に等しい時間であった。