広大な草原が広がる国に、アキラという少年が住んでいた。彼は毎日、村の周りを駆け回る馬を眺めるのが大好きだった。アキラの夢は、いつか自分も自由に空を駆けるように馬に乗って駆け回ることだった。

しかし、アキラの家は貧しく、自分の馬を持つことは難しかった。村の人々は彼の夢を笑い、「そんなことは無理だ」と言う人も多かった。それでもアキラは諦めず、毎日練習を続けた。村に住む馬飼いのジンさんがアキラを見て、「お前の情熱には心を打たれるよ」と言い、彼に馬術を教え始めた。

ある日、ジンさんはアキラに一つの話をしてくれた。「アキラ、昔々、この草原には『天馬』と呼ばれる伝説の馬がいたと言われている。その馬は空を駆けるように速く、どんな障害も越えて行ったんだ。」

アキラの目は輝いた。「そんな馬が本当にいるんですか?」

ジンさんは微笑みながら頷いた。「伝説だから実際に見た者はいないが、お前の情熱があれば、いつかその天馬に出会えるかもしれないぞ。」

それから数年後、アキラは成長し、立派な若者となった。彼の馬術の腕前は村一番となり、多くの人々が彼の実力を認めるようになった。しかし、アキラの心にはまだ、伝説の天馬への憧れが残っていた。

ある嵐の夜、アキラはふと外に出て、空を見上げた。すると、遠くの稲妻の中に一瞬、巨大な馬の影が浮かび上がった。それはまるで空を駆ける天馬のようだった。アキラは興奮し、その方向に向かって走り出した。

嵐が収まり、朝日が昇る頃、アキラは広大な草原の中央にたどり着いた。そこには美しい白馬


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