2020年8月24日のお話。

今回加工したモンキー、ゴリラ用のキタコのSTDボアアップキット。
このエンジンは中古のコンプリートエンジンを購入したんです。
モンキー、ゴリラ用のエンジンでカスタムされているエンジンがヤフオクで高値で取り引きされているんですよ。

うちのVTR250の車体よりも高い金額で取り引きさらてるからビックリしますね。
10年落ちで8万キロの車両なんで安くて当然だけど。

このエンジンもヤフオクでコンプリートエンジンとして売ってたものを購入したらしいです。
エンジンの製作はモンキー、ゴリラなどの4ミニでは有名なショップで組まれたエンジンらしいです。

キタコ STD108ccボアストロークアップ
キタコ ストリート5速ミッション
キタコ スペシャルクラッチ

これをノーマルエンジンに組み込んだエンジンで部品代だけで新品だと20万円近くするみたいですね。
このエンジンが中古で18万円で購入したんです。

エンジン載せ変えるだけで走らせることができるから手軽で自分で組めない人からしたら部品代に工賃とか考えたら安いと思うみたいです。

高いのか安いのかは人それぞれあると思うんですけどね。
おっさんは絶対に買わないけど。

それにエンジンの中古は開けてみないと中がどうなっているのかわからないことが多いんですよ。

走行距離や使用年数など細かく記載されていても当たり外れがあるので、カスタムされたコンプリートエンジンとなるとなおさら難しくなるんですよね。
信頼できるお店で組んだエンジンだったとしてもオーナーのセッティングレベルがひどいと走行距離が少なくてもエンジン内部が傷んでたりするんです。
素人が組んでエンジンが掛からなくなったジャンクエンジンが安くであったりするから中古はほんとに難しいんですよ。

今回のキタコのコンプリートエンジンなんですが走行距離と使用年数がわからない状態で購入したみたいです。
エンジン始動して走行している動画はあったらしいけど。

ヘッドだけバラしただけなんで詳しくはわからないけど、アルミの腐食具合からすると2、3年は経っており、走行距離は5000キロから10000キロは確実に走っている感じでした。

シリンダーに傷は無かったんですが、燃焼室にはノッキングの跡があったんですよね。
 

このノッキングのせいで燃焼室のカーボンがなかなか取れなかったんですよ。
 

ひどくはないので使えないほど燃焼室が荒れているワケではなかったんですが、燃焼室は異常燃焼で溶けた跡があり1mm未満の小さい穴ポツポツとありました。

 


シートリングにもポツポツがあり、当たり面が荒れてたんですよね。
バルブやピストンにも少し溶けた跡がありました。

 

キャブのセッティングがキッチリと出てなくて薄い状態で何度か全開走行をしないとここまで跡は残らないんです。
全開時にカリカリ鳴ってたはずですけどね。

薄いと気付いて全開にしても一瞬であればノッキングの後が残るほどにはならないですからね。

カーボンを焼き付け塗装したような状態になってたので燃焼室のカーボンが落ちなかったんでしょうね。
針でチマチマとカーボン削ってやっとわかりました。
汚れを落とすのって手間かかるんですが、こうしたことがあるんで、そのままにはできないんですよね。

使えないことはないけどノッキングの跡があったのは事実で、そのせいで燃焼室のカーボンが落ちない、シートリングがシートカットしないといけないぐらい荒れていたのがわかりましたからね。

このエンジンの前オーナーのセッティングレベルまでわかるからエンジン開けるのはほんと楽しいんですよ。

多少の不具合はあったけど、ポート研磨のついでに燃焼室の洗浄、バルブ当たり面の修正したんでまだまだ使えるから良かったけどね。

中古は安いけど怖さもあるんで難しいんですよね。
おっさんのVTRもカムチェーンの音はかなり激しいんで、この前のツーリングも大丈夫かなって心配しながら全開にしてましたからね。

おっさんみたいに壊れても当然だと思って買ってれば良いんですけど、そうじゃない場合は中古車や中古パーツを購入するときはほんと気を付けて下さいね。