2020年7月日のお話。

TS200Rの腰上オーバーホールやってエンジンの調子は良くなったけどキャブセッティングがいまいち合っていないんでキャブのセッティングををしようと思ってキャブを外しました。
古いバイクで走行距離も4万キロも走ってるんでキャブレターも相当ヘタりがありました。



あんまりキャブのヘタりを説明してることってないなぁと思うんで紹介します。

バイクのレストアや中古のキャブレターを使うときはキャブのオーバーホールをしますよね。
キャブ本体の通路をキレイにして各種ジェット類も洗浄したり新品に交換したりします。

汚れや通路、穴は確認するんですが、キャブ本体のスロットルバルブが入る内面やスロットルバルブ、ニードルジェットやニードルホルダーの内側をチェックする人はほとんどいないんですよね。

キャブレターって汚れさえキレイにしたら使えると思ってる人が多いと思うんですが、前にブログで書きましたが消耗して使えなくなる部品があるんですよ。

それが

キャブレター本体のスロットルバルブが入る内面
スロットルバルブ
ニードルジェット
ニードルホルダー

これらの部品はすり減っていくんです。
金属同士が当たりながら動く部品なんで長期間使っているとすり減ってくるんです。

このキャブはTS200Rのキャブで走行距離は4万キロ。

スロットルバルブはだいぶすり減って光ってるでしょ。
 


ニードルジェットは針の斜めになってる部分が減ってきます。
写真だとわかりにくいけど当たりが強くて光ってる部分があるんです。

 

ニードルホルダーですがTSのキャブは分解できないタイプでした。
外せないと減ってるかどうかもわからないです。

 

キャブ本体のスロットルバルブが動くところは当たりが強くなってるので色が変わってるのがわかると思います。


スロットルバルブやニードルジェットは部品単体で売ってたりするんですがキャブによってはニードルホルダーが外せないキャブもあるんですよね。

キャブのスロットルバルブが上下に動いてる回数が多くなればなるほどすり減ってくる部分があるんですよ。

こうなるとメインやスロージェットをキレイにしたり、新品に交換しても調子が良くならないことがあるんです。

すり減った部品があってもキャブセッティングで調整することができれば何も問題はありませんけどね。
ジェット類の番手を替えて調整してもバッチリ決まらないときはさっき説明した部品の確認をしてみて下さい。

新品に交換すれば調子が良くなったなんてことが良くあるんです。

キャブ本体がすり減れば寿命なんでどうしようもないんですけど。

ノーマルのバイクでも距離を走ってるとキャブの調子が悪くなるのは汚れているからだけではないんです。
エンジンのヘタりによるキャブセッティングの狂いの他にキャブ自体の機械的な不具合によるセッティングの狂いもあるんですね。

バイクがノーマルだからキャブのジェット類はノーマルで大丈夫だとは言いきれないんで注意して下さいね。

それと中古のキャブレターを購入するときも要注意ですよ。
見た目はキレイだけどスロットルバルブがヘタって使えなかったなんてことがほんとにありますからね。

古くて新品が出ないときは中古を買わないとどうしようもないけど、できるだけ見て確認できるほうが安心ですよ。

走行距離が多いキャブレターはすり減って使い物にならないキャブもあるんで注意が必要なんです。